新型BMW 3シリーズ 乗ってわかった「原点回帰」とは??

「スポーツセダン」として新型3シリーズの走りはどうか?

一般道で試乗したのは「320d」と「330i」だが、走りの第一印象はともあれ静か、そのわりには乗り味がやけに硬く引き締まっているというものだった。現在のトレンドを汲めば、もう少し上屋をゆったり動かしても乗り心地側に振りそうなところを、ギャップごとにドライな反応を示すそれはどこか懐かしいドイツ車の匂いがする。

特にロックtoロックで2.1回転というスポーツステアリング&スポーツサスの組み込まれた仕様では、その曲がりたがり度はこちらが心配になるほどだ。

が、その仕様となった「M340i」をタフなクローズドコースでドライブすると、その振る舞いが完全にスポーツカー領域であることに驚かされた。

車重や車格を鑑みれば相当に厳しい中高速逆バンクコーナーの続くコースを、340psの直6を踏みっぱなしで乗り続けられること自体が異常だというのに、M340iは何度も周回を重ねたところからでもインへアウトへと自在に身を振っていく。まったくへこたれる様子のないそれは単にタフというよりも、骨格からして運動性能をきっちり絞り出すことを目的としたからにほかならない。

やれハンドリングだアジリティだと、巷のセダンたちはスポーティネスを自らの商品価値とすべく、練磨を重ねてきた。そこにきて新型3シリーズはその元祖として、再びスポーツセダンとはいかなるものかを唱えようとしている。僕の目にはそのように映った。

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 新型3シリーズの日本仕様に関しては間もなく、今月末に正式発表される予定。価格を含めた詳細は、そのタイミングで改めてお伝えしたい。

■新型 BMW 330iセダン(欧州仕様)

全長×全幅×全高:4709×1827×1442mm
ホイールベース:2851mm
駆動方式:FR
トランスミッション:8速AT
エンジン:2L直列4気筒DOHCターボ
最高出力:262ps/5000-6500rpm
最大トルク:40.8kgm/1550-4400rpm

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