9月発表のヒョンデEV「コナエレクトリック」の出来はどうだ!? 韓国試乗でまざまざと見せつけられた韓国EVの実力!

■日産やトヨタのEVを凌ぐドライバビリティのよさ!

筆者曰く、「パワーの出方はスムーズで駆動もギクシャクしたり、レスポンス遅れが出たりすることもなくて良好」との評価だった
筆者曰く、「パワーの出方はスムーズで駆動もギクシャクしたり、レスポンス遅れが出たりすることもなくて良好」との評価だった

 では試乗といきましょう。プッシュボタンで起動すると残電力量80%くらい。走行可能距離288kmと表示されている。欧州モードのWLTPで510kmくらいだというので、実走行距離は350~380kmか。

 試乗したロングレンジモデルの電池搭載量はARIYAと同じ64.8kWh(スタンダードは48.6kWh)。ひと回り小さくて軽い(1700kgくらいだという)車体なので必要にして充分かと。モーター出力は約204psでリーフe+と同じ。

 アクセルを踏むと、ここからは「よくできた電気自動車」だ。ペダル操作量に対するパワーの出方はスムーズだし、アクセルのオンオフ繰り返しで駆動系の精度をチェックしてみたが、ギクシャクしたり、レスポンス遅れが出たりすることもなし。

 日産のEVにかぎりなく近く、トヨタの電気自動車よりはるかにいいドライバビリティを持つ。最高速はメーター読みで180km/hに達する。

 絶対的な加速力といえば、同等のパワーウェイトレシオを持つリーフe+と同じくらいで、もはやスポーティモデルと言っていいレベル。0~100km/h加速は7.8秒と発表されている。充分以上に速い。

■乗り心地は確実に日本車を凌駕!

コナEVの後席。インテリアカラーは明るい色調のものを採用している
コナEVの後席。インテリアカラーは明るい色調のものを採用している

 回生ブレーキはまったく利かせない「コースティング」から強いエンジンブレーキと同等まで4段階をパドルでセレクト可能。街中ならワンペダル(アクセルペダル)で走れます。

コナEVの前席シート。質感が高く、まるで欧州車のような仕上がりを見せている
コナEVの前席シート。質感が高く、まるで欧州車のような仕上がりを見せている

 乗り心地はヒョンデ車に共通することながら、日本車よりいい。おそらくダンパーメーカーは欧州から新しい世代の生産設備や生産ノウハウを導入したんだと思う。

筆者は「乗り心地はほかのヒョンデ車と同様にいい。コナEVのダンパー、明らかに欧州から最新のノウハウが導入されている」と指摘している
筆者は「乗り心地はほかのヒョンデ車と同様にいい。コナEVのダンパー、明らかに欧州から最新のノウハウが導入されている」と指摘している

 日本が欧米からダンパーの技術を導入したのって第二次世界大戦前(零戦のダンパーはKYBです)。以後、耐久性しか考えておらず。この点で最初から厳しい。新型コナEVの乗り心地、ARIYAやbZ4Xより滑らかでいい。

■カーナビの性能は素晴らしい!

コナEVを試乗中の筆者。フロントウィンドウには実際の車外映像の上に情報が表示される
コナEVを試乗中の筆者。フロントウィンドウには実際の車外映像の上に情報が表示される

 素晴らしいのはナビゲーションだ。これも日本は先行して出遅れてしまった。新型コナEVのナビ、写真を見ていただければわかるとおり、ポケモンGOと同じく実際の車外映像の上に情報が乗る。走行レーンまで指示されるため超わかりやすい。

コナEVのナビのおかげで慣れない韓国の道路標識でもまったく迷わず走れたという
コナEVのナビのおかげで慣れない韓国の道路標識でもまったく迷わず走れたという

 道路標識がまったく読めない韓国の道も迷わず走れてしまう。クルマとしての商品力は多くの日本人が持つ「韓国」というマイナスハンデを考えなければ明らかに優位。  

 最後にコナEVの日本での販売価格だけれど、現時点では公表されておらず。電池容量58kWhのアイオニック5が479万円スタートということを考えると、300万円代後半というイメージだろうか?

 リーフe+は525万円スタートなので、もはやお話にならない。リーフの40kWhも408万円からなのでクルマの仕上がりと質感を考えたら比較にならず。ウサギ状態の日本に頑張って欲しいと強く強く思う。

【画像ギャラリー】ヒョンデ第2のEV「コナエレクトリック」の実力はどうだったのか? 事前の韓国試乗でCHECK!(27枚)画像ギャラリー

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