ボルボ最小SUVのEV「EX30」は走り出した瞬間から「ボルボ」そのものだった! 海外公道試乗でわかったこととは?

■走り出した瞬間から「ボルボ」だった!

筆者によれば、ハンドルを切った際の挙動やADASの制御などEVになってもしっかりとボルボの味わいがあったという
筆者によれば、ハンドルを切った際の挙動やADASの制御などEVになってもしっかりとボルボの味わいがあったという

 ところが、Dレンジをセレクトして走り出すと、興味深いことにボルボである。電気自動車というと無味乾燥で個性もなくなってしまうかと思いきや、ハンドルを切った時の挙動やADASの制御、乗り心地、インテリアから感じるクルマのイメージなど、しっかりボルボの味わいがあります。

 考えてみたら中国の電気自動車ってルーツを持たない。なので、乗ると無味乾燥なんだと思う。ボルボのように長い間クルマを作ってきたメーカーは、数値で表せないような味を持っているのかもしれない。優れた人工頭脳と人間の差といえば大ゲサか? 

 ちなみに自動車メーカーが作っている電気自動車のすべてに味があるかとなれば「いいえ」だ。過渡期の電気自動車は、どこも作るだけで精一杯なんだろう。電気自動車専用プラットフォームになって個性が出てくる?

■価格も欧州勢EVのSUVとしては割安か?

スペイン・バルセロナを試乗中のスナップ。試乗車はEX30のシングルモーター搭載車
スペイン・バルセロナを試乗中のスナップ。試乗車はEX30のシングルモーター搭載車

 ということでEX30、走り出せばボルボです。安心感もボルボそのもの。巡航している時も、クルマを楽しもうとアクセル踏んだ時の挙動もボルボ。

 そりゃそうです。テストドライバーがボルボの人だし、ADASに代表される安全性を担当しているのもボルボの人。これがブランド力の面白さなのかもしれません。気がつくと電気自動車とかエンジン車とか考えなくなっていた。

 何より素晴らしいのが価格設定。最初に日本に入ってくるのは、69kWhの三元系リチウムイオン電池を搭載する航続距離480km(欧州暫定値)の後輪駆動モデルで、559万円である。欧州勢の電気自動車として考えたらリーズナブル。

 2024年には100万km走っても大きな性能低下のない長寿命のリン酸鉄リチウム電池搭載モデルも魅力的な価格で追加されるという。

 10年/20万km単位で考えれば性能低下を避けられない三元系リチウムイオン電池搭載モデルはサブスク用。購入するなら20年/100万km程度使えるリン酸鉄リチウムということになるんだと思う。

筆者とボルボEX30試乗車。欧州市場ではボルボならではの信頼性で高い評価を得ているという
筆者とボルボEX30試乗車。欧州市場ではボルボならではの信頼性で高い評価を得ているという

 EX30、先行発売された欧州では絶好調とのこと。コストパフォーマンスと信頼性の高さがストロングポイントになっているようだ。電気自動車を考えているのなら、ぜひ試乗してみて欲しい。

【画像ギャラリー】海外スペイン試乗でその実力を診断! ボルボ最小SUVのEV「EX30」の味わいはどうか?(31枚)画像ギャラリー

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