スバル初のストロングHVが難所「音羽ニュル」に挑む
クロストレックS:HEVの実力を測る評価路に選んだのは、ベストカーが「音羽ニュル」と呼んでいるアップダウンが連続する都心の難コースだ。
意地の悪い上り坂に加え、ゴーストップの頻度も高いから燃費には不利である。
S:HEVのWLTCモード燃費は18.9km/Lだ。ちなみに青森市の郊外を中心に、雪道と高速道路を丁寧に運転したら、25km/Lに迫る燃費を叩き出した。が、今回は平均速度が低いし、アップダウンもキツい。
スタートの直後から急勾配の上り坂になり、その先は細いクネクネ道だ。2車線道路は下り坂だが、すぐに平坦になり、信号の先は心臓破りの坂である。燃費に気を配って走ったが、何度も赤信号に引っかかり、信号待ちを強いられた。
一周して驚かされたのはエンジンを停止するシーンが多く、モーター走行の領域が大きく広がっていたことだ。郊外の道を走ったときは法定速度でモーター走行が可能だった。また、高速走行でもアクセルを戻せばエンジンが停止する。
街中の混んだ道でもフレキシブルな走りを見せ、扱いやすかった。だが、上り坂は苦手だ。坂を降り切った時は20km/Lの大台に乗っていたが、坂を登り切ると燃費は17km/L台まで落ち込んでいる。
5周走っての最終燃費はWLTCモード燃費を上回る19.4km/Lだった。2. 5Lエンジンを積むAWDモデルとしては文句なしの数値で、満足度は高い。
熾烈な争いを繰り広げるSUVカテゴリ!ライバルは?
待望のストロングHVを仲間に加えたクロストレックには多くのライバルが存在する。最大のライバルは、2モーターHVの先駆けで実用燃費のいいTHSiiを搭載したトヨタのカローラクロスとRAV4だろう。
どちらもSUVテイストが強く、街中だけでなく悪路も似合う。ガソリン車を設定しているのも強みと言えるだろう。
クロストレックはTHSiiと比べると燃費の数値で少し差をつけられる。だが、3名乗車に加え、重い機材を積んで20km/Lに迫る好燃費を叩き出した。しかもS:HEVの燃料タンクは63Lの大容量だ。余裕で満タンから1000kmのロングドライブをこなす。
ヴェゼルも手強いライバルの1台だ。優れたパッケージングと積載能力の高さが光る。クロストレックの強みのひとつは200mmの最低地上高だ。
Xモードとヒルディセントコントロール、ダートモードを装備し、悪路の走破性はクロカン4WDに迫る。また、エンジンの優れたバランス感覚と滑らかさ、静粛性などの快適性も大きな魅力だ。
【画像ギャラリー】クロストレックS:HEVの実力は!?ベストカーお馴染みの[音羽ニュル]が立ちはだかる!(12枚)画像ギャラリー
















コメント
コメントの使い方