チャヤポン選手の冷静さがキモ!! そしてドラシャ交換のタイムが見事すぎた
続くLEG2は岩場あり、農園を駆るハイスピードセクションもありといったまさにAXCR!! という内容であったが、3台ともに大きなトラブルもなくチャヤポン選手は2位、田口選手は5番手、小出選手は6台抜かし34位となった。
LEG3はライバル勢が軒並みタイムを落とす事態に。というのもLEG2終了後に主催者から「LEG3はこれまでよりスタックしやすい場面も多々あるため、かなり難しいコースとなる」との予告通りの展開となったものの、チャヤポン選手はコ・ドラのピラポン選手の冷静なナビによって見事首位に躍り出てくれたのだ。
田口選手は走行中に障害物にヒットしてしまい、右フロントの足まわりにトラブルが発生。後ろから追いついてきた小出選手がサポートし、応急処置をしてなんとか中間サービスに到着。ここからが感動ポイントで、中間サービスは10分という規定があるのだが、時間内にドライブシャフトを交換するというメカニックたちの脅威のスピード作業で再スタートを切れたのはお見事!!!
さっきまで全開走行をしていたマシン故にドライブシャフトの温度はかなりのモノ、それでも咄嗟に交換してしまうのは見ていて「さすが!!」と言わざるを得ない、
チーム三菱ラリーアートのチームワークと技術力の高さを示す、非常に印象に残ったシーンであった。ちなみにこの日はチャヤポン選手は首位に、田口選手は10番手、小出選手は30位となった。
LEG4はキャンセルとなったため、全車後半戦に向けて入念な整備を実施し、来るLEG5、7〜8に備えることとなった。
まさかのチャヤポン選手スタック!! 増岡総監督の冷静解説に脱帽
LEG5はライバル含め波乱の展開となった。そう、スタックが続出した日なのだ。チーム三菱ラリーアートも首位を走る我らがチャヤポン選手が止まっている先行者を避けようとしたところ自らもハマってしまい、スタックに見舞われてしまったのだ。この魔のポイントで結果的に脱出まで20分を費やす結果となった。
脱出するまでに20分ほど費やす展開となり、撮影部隊の我々は2位のマシンと十分なタイム差はあるもののなかなか現れないチャヤポン号を今か今かと待ち構えていたのだ。
その時、筆者は増岡総監督と同行し、撮影部隊とともになかなか現れないチャヤポン号を今か今かと待っていた。
増岡監督からは「おそらくライバルのほとんどがスタックしてストップしていることとリードしているタイムを考えると、チャヤポンは首位を守るためにあと数分で来るだろう」と冷静な解説をいただいたものの、姿が見えた時に筆者は「増岡さんの言った通りの展開に!!!」思わず安堵の声を出してしまったほど。
田口選手はコドラの保井選手の冷静なナビゲーションも功を奏し、SSトップタイムをマークし総合6位に躍り出たほか、小出選手は魔の道を回避しつつ27位でこの日を終えたのだった。
田口選手も足回りダメージ!? 波乱すぎたLEG7
続くLEG6はキャンセルとなったため、LEG7スタート前にドライバー陣に休息日を挟んだことの影響を聞いてみると「体調、精神面も整えられた」と一同にコメントしてくれたのだった。コース前半はLEG1/5と同じルートとはいえ、ここはかなりの難所。川を渡らないとならないシーンもあるうえ、最終日のSSが距離が極端に短いためにこの日でタイムを稼ぐ必要があったのだ。
前日がトップタイムだった田口選手が1番目の出走となったのだが「先頭走者ゆえに水たまりの深さなどがわからないため、路面の見極めがポイントだった」と田口選手が語るようにかなり難しい走行となったようだ。そのため木に引っ掛り左リアの足回りにダメージを受けてしまい、中間サービスで応急処置を。その後はペースが戻せず、この日は5番手に。
首位のチャヤポン選手はライバルが苦戦を強いられるなか、難なく走破!! 2位のマシンと10分以上の差を付けて首位!! 小出選手は前半こそ調子がよかったものの、後半セクションでミスコースし本線復帰をする際に、同じくミスコースをしたライバルマシンと接触。トライトンの左ドアが損傷してしまったのだ。走行にこそ問題はないものの、中間サービスで応急処置を敢行。この日は23番手に浮上。
残すところLEG8となったこの日、チームは「チャヤポンの首位を絶対死守!!」というスローガンで締め括ることに。





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