祝・日本カー・オブ・ザ・イヤー獲得!! 日産SAKURAがプロにも一般の皆さんにもめっちゃ高評価な理由【PR】

サクラこそ日本の電気自動車のあるべき姿。それが市場で評価されたということ!………鈴木直也

 最近SNSを見ていると、バッテリー電気自動車(BEV)についての論争をよく見かける。

 典型的なのは「日本はもっと積極的にBEVシフトせよ!」と誰かが言い出して、それに対して「バランスよく電動化へ移行しないといろいろ問題が出るよ!」と誰かが反論するパターン。BEV推しの人は、カーボンニュートラル政策の後押しもあって「正義は我にあり」と威勢がいいから、議論が熱を帯びすぎて炎上したりする。

11月20日に開催された「ベストカー創刊45周年記念イベント」でサクラの魅力を来場者に解説する鈴木直也氏
11月20日に開催された「ベストカー創刊45周年記念イベント」でサクラの魅力を来場者に解説する鈴木直也氏

 こういう論争を見て思うのは「やっぱりテスラの影響は大きいなぁ!」ってこと。世界初の量産BEVは三菱i-MiEVと日産リーフだったけど、みんなそんなことはすっかり忘れて「テスラを見習え!」って持論を語る。

 テスラモデルSの成功がロールモデルとなって、世界中でそのライバルが登場したのはまぎれもない事実だ。しかし、EVが本格的普及期に入った段階で、いまさらテスラを見習っても遅いと思いません?

 本当にCO2を減らしたいのであれば、なるべくたくさんのエンジン車をBEVで置き換える必要がある。ところが、現在主流となっているBEVは、おおむね500万円前後。真面目に自動車のカーボンニュートラル化を推進するには多くの人が無理せず買える実用的なBEVが必要なのに、まだまだ普通のサラリーマンにとっちゃ高嶺の花と言わざるを得ない。

 じゃぁどうするか? ぼくは日産サクラこそBEVが抱えるジレンマへの答えだと思うのだ。

 ご存知のとおり、サクラは日産デイズをベースとしたBEV。スペック的には、電池容量20kWh、モーター64ps/195Nm(19.9kgm)、車重1080kg。航続距離はBEVでもっとも注目される性能指標だけど、サクラはWLTCモードで180km。おおむね400km以上を目指してる最近のBEVの中では、かなり割り切ったスペックといえる。

サクラに搭載されるリチウムイオンバッテリーは容量20kWh。あえて小さくしたことで、軽量、小型、さらに低価格を可能とした。それでもWLTCモードでの航続距離は180㎞を確保する
サクラに搭載されるリチウムイオンバッテリーは容量20kWh。あえて小さくしたことで、軽量、小型、さらに低価格を可能とした。それでもWLTCモードでの航続距離は180㎞を確保する

 ただし、そのかわりサクラの価格は約250万円〜304万円。補助金を利用すれば、上級モデルでも200万円ちょっとで購入できるのが最大の魅力。世界的に見てもきわめて革命的な価格を実現しているのだ(45万円EVとして話題になった中国製BEVなどは、安全基準などの点でそのまま先進国市場に持ってくるのは無理)。

 このコスパのよさを一番よくわかっているのは消費者のみなさんで、アッという間にサクラの受注は3万台を突破。半導体不足もあって11月には一時受注を停止せざるを得ないというくらい引っ張りだこになっているが、ようやく昨日12月22日より受注が再開された模様だ。。

 一部マニア層を除いてBEVには慎重だった日本のユーザーが、なぜサクラにはこんなに熱く反応したのかといえば、普通のユーザーに「あ、こういう使い方ならBEVの方が便利!」というメッセージが明確に届いたからだと思う。

 従来のBEVはほとんどが在来エンジン車の置き換えを目指していた。そうなると、航続距離は400〜500kmくらい欲しいから搭載電池は60〜80kWhが必要。必然的に重量と価格がかさむというジレンマに陥る。

 これに対し、サクラのユーザーはその割り切ったスペックをよく理解していて、使い方がハッキリしている人が購入しているんじゃないかな?

 典型的なのが、車庫スペースに余裕のある地方在住の方が、これまでセカンドカーとして使っていた軽自動車をサクラで置き換えるパターンだろう。

 もともとご近所の用足しがメインだから航続距離は100kmもあればOK。充電は基本自宅の200Vチャージで、ガソリンスタンドへ行く手間がなくなってハッピー。ついでに、屋根にソーラーパネルが乗ってたら、V2Hで家庭用蓄電池としても利用できる。

 500万円オーバーじゃ話にならないけど、この利便性が200万円で手に入るならぜひ購入してみたい。そういうユーザーがたくさんいたってことじゃないでしょうか。

 で、実際に乗ってみると、走りも予想以上にイイんですよ。

 いちおうカテゴリーとしては軽自動車だけれども、エクステリア・インテリアの質感はコンパクトカーすら超えてCセグに迫るレベル。

 ガソリン仕様に比べて200kgほど増えた重量は、そのほとんど床下に集中しているから、ロードホールディングは安定感抜群。ついでに、バッテリーパックがフレーム剛性に寄与していて、乗り心地にもビシッと引き締まった剛性感がある。

重量物のバッテリーをホイールベース内の床下に搭載しているため、重心が低く安定感の高い操縦性を味わうことができる。また、バッテリーを搭載するフレームがフロア剛性を高めることに寄与していることで、乗り心地もしっとりとしなやか
重量物のバッテリーをホイールベース内の床下に搭載しているため、重心が低く安定感の高い操縦性を味わうことができる。また、バッテリーを搭載するフレームがフロア剛性を高めることに寄与していることで、乗り心地もしっとりとしなやか

 ドライバビリティも、これまた軽自動車ばなれしたイイ感じだ。

 自主規制で馬力は64psに抑えているけど、195Nm(19.9kgm)のトルクは平均的な軽ガソリンターボの約2倍。しかも、アクセルに瞬時に反応するから、じつに小気味よくスイスイ加速してくれる。

 BEVだからパワートレーン系からの騒音が極小なのは当然だが、ロードノイズの低減も軽自動車という制約を考えるときわめて優秀。高速道路の100km/hクルージングは軽自動車中ベストの快適性を誇るから、出先でのこまめな充電を厭わなければ、ロングドライブだってぜんぜんOKだ。

 BEVでカーボンニュートラルに貢献するには、ライフライクルアセスメント(LCA)でCO2排出量を減らし、走行時の電費効率を高め、電力を供給するグリッドへの負荷を減らすことが肝心。そのためには、小さいこと、軽いこと、そして廉価なこと、エンジン車以上にこの3つの要素が重要となる。

 つまり、サクラこそカーボンニュートラル時代のBEVのあるべき姿。大ヒットして当然ってことですね。納得です!!

日産SAKURA価格(2022年12月22日改訂)

・S:249万3700円

・X:254万8700円

・G:304万0400円

(※編集部注/電気自動車である日産サクラは購入の際に国、自治体からさまざまな補助金を受け取ることができます。たとえば東京都小金井市にお住まいの場合、2022年度実績で国から55万円、東京都から45万円(再エネ導入しない場合)、小金井市から10万円(2022年度予算)の、計110万円を購入後に受け取ることができます。詳しくは各販売店へお尋ねください)

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