■広い室内と高い使い勝手はスーパーハイトワゴンの真骨頂
歴代デリカがなぜ人気となるのか? その答えはひと目でデリカとわかるタフな外観と走破性だけではない。汚れや傷を気にしないタフで使い勝手のいいシートやラゲッジ、そして多彩な収納スペースはファンの気持ちをつかんできた。
新型デリカミニもそのタフで使い勝手のいい「道具感」を受け継いでいる。コックピットは外観同様、シンプルながら力強いもの。大きめのステアリングホイールやシフトノブは手になじみ、9インチのモニターとコックピットにレイアウトされたスイッチ類も扱いやすく、信頼できるギアを扱うように操作しやすい。
そしてとにかく室内が広い。軽スーパーハイトワゴンの本領を遺憾なく発揮している。軽自動車という限られたサイズのなかで、広大な室内長、室内幅、室内高を獲得し、特に室内高はクラストップレベルの圧倒的な開放感を乗るものに印象付ける。大型スライドドアもクラス最大級の開口部を持ち、開放感あふれる室内へ誘う。
■アウトドアシーンで活躍する
リアシートも最大のスライド量を確保しており、最も前に出して荷室のスペースを稼いでもリアシートはゆったり座れ、逆に最も後ろにした時のスペースは、2Lクラスミニバンのセカンドシートを凌ぐほどだ。
広々とした室内空間は乗るだけではなく、車中泊などにもぴったり。リアシートをたためば広大なスペースが生まれ、マットを敷けば快適な車中泊が楽しめそうだ。車中泊の魅力は何といってもその自由なところ。魚を釣るにしても山に登るにしても、できるだけ目的地にアプローチできれば、その分アクティビティを楽しむ時間が増える。
しかもデリカミニのシートは、通気性にすぐれたはっ水加工が施されていてダウンジャケットのように雨や雪の日も不快な思いをしなくていい全天候型。また汚れてもさっと拭き取れ、耐久性にも優れるPVC(塩化ビニール)仕様の後席シートバックと樹脂仕様のラゲッジボードが選べるから、気兼ねなくラゲッジを使えるのがうれしい。またキャンプや釣り、スキーなど、アウトドアのアクティビティに汚れはつきもの。そんな汚れ物は、ラゲッジアンダーボックスに収納することもできる。
デリカミニの広さと使いやすさは、さまざまなアウトドアシーンで真価を発揮するはずだ。
■祝・生誕55周年!! 唯一の世界観を持つ「デリカの歴史」
デリカのルーツは1968年に誕生したデリカトラックに始まる。丸目2灯と丸みを帯びたデザインが印象的だった。翌年デリカワンボックスが誕生し、デリバリーバンとして人気を博すようになる。1979年誕生の2代目はボクシーなボディとなり注目は乗用モデル、デリカスターワゴンが誕生したことだ。このデリカスターワゴンこそ、今に至るデリカシリーズの源流だ。
1982年国産ワンボックス初となる4WDがラインナップされ、ディーゼルが大人気となる。1986年誕生の3代目のデリカスターワゴンは、デフロック可能なパジェロ譲りの4WDを採用。アウトドアブームを牽引していく。1994年にはデリカスペースギアが誕生し、スーパーセレクト4WDによる悪路走破性と広い室内、豪華な装備で人気を博した。
2007年にはフルモデルチェンジをして、デリカD:5として登場、デリカらしい四角いボディとパワフルなクリーンディーゼルエンジンによって唯一無二の存在となり、2019年ビッグマイナーチェンジを受け今に至っている。デリカが培ってきた使い勝手のよさや走破性の高さは、デリカミニに脈々と受け継がれている。
【画像ギャラリー】新型デリカミニ画像ギャラリー(14枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方