■「本家本元」の三菱の「本命」が登場
もともとデリカシリーズは、1BOX~ミニバンという国内有数の激戦ジャンルで地歩を築いてきた来歴を持つ。だからこそこのデリカミニも、軽スーパーハイトワゴンという激戦区において唯一無二の魅力と実力を背景にした多くのファンを獲得し、満足させてくれるにちがいない。
デリカシリーズの魅力といえば、なんといってもアウトドア志向といえる。クロカンブームの始祖ともいえるパジェロの大ヒットを受けて、三菱自動車は「アウトドアに強い」というイメージがある。デリカスターワゴン、スペースギア、そしてD:5の信頼は厚い。
折からキャンプブームが到来しており、多くのメーカーからさまざまなジャンルで、いわゆる「アウトドアっぽい仕様」が登場しているが、このジャンルの本家本元というべき三菱自動車は、中途半端なモデルは用意しない。だからこそデリカミニへの期待は揺るぎない。
発売は2023年5月を予定。楽しみでならない。
■広い室内と高い使い勝手はスーパーハイトワゴンの真骨頂
歴代デリカがなぜ人気となるのか? その答えはひと目でデリカとわかるタフな外観と走破性だけではない。汚れや傷を気にしないタフで使い勝手のいいシートやラゲッジ、そして多彩な収納スペースはファンの気持ちをつかんできた。
新型デリカミニもそのタフで使い勝手のいい「道具感」を受け継いでいる。コックピットは外観同様、シンプルながら力強いもの。大きめのステアリングホイールやシフトノブは手になじみ、9インチのモニターとコックピットにレイアウトされたスイッチ類も扱いやすく、信頼できるギアを扱うように操作しやすい。
そしてとにかく室内が広い。軽スーパーハイトワゴンの本領を遺憾なく発揮している。軽自動車という限られたサイズのなかで、広大な室内長、室内幅、室内高を獲得し、特に室内高はクラストップレベルの圧倒的な開放感を乗るものに印象付ける。大型スライドドアもクラス最大級の開口部を持ち、開放感あふれる室内へ誘う。
■アウトドアシーンで活躍する
リアシートも最大のスライド量を確保しており、最も前に出して荷室のスペースを稼いでもリアシートはゆったり座れ、逆に最も後ろにした時のスペースは、2Lクラスミニバンのセカンドシートを凌ぐほどだ。
広々とした室内空間は乗るだけではなく、車中泊などにもぴったり。リアシートをたためば広大なスペースが生まれ、マットを敷けば快適な車中泊が楽しめそうだ。車中泊の魅力は何といってもその自由なところ。魚を釣るにしても山に登るにしても、できるだけ目的地にアプローチできれば、その分アクティビティを楽しむ時間が増える。
しかもデリカミニのシートは、通気性にすぐれたはっ水加工が施されていてダウンジャケットのように雨や雪の日も不快な思いをしなくていい全天候型。また汚れてもさっと拭き取れ、耐久性にも優れるPVC(塩化ビニール)仕様の後席シートバックと樹脂仕様のラゲッジボードが選べるから、気兼ねなくラゲッジを使えるのがうれしい。またキャンプや釣り、スキーなど、アウトドアのアクティビティに汚れはつきもの。そんな汚れ物は、ラゲッジアンダーボックスに収納することもできる。
デリカミニの広さと使いやすさは、さまざまなアウトドアシーンで真価を発揮するはずだ。
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