発足2か月の「トラックGメン」が荷主対策に躍動! ただ「ドライバーからの情報提供が少ない」という声も!?

発足2か月の「トラックGメン」が荷主対策に躍動! ただ「ドライバーからの情報提供が少ない」という声も!?

 「2024年問題」まで待ったなしとなるなか、国土交通省は、2023年7月に発足した「トラックGメン」の活動実績を公開した。約2か月で法に基づく「要請」が5件、「働きかけ」が120件となり、国交省による2019年度~2023年5月までの約5年間の累計実績を超えた。

 政府の「物流革新緊急パッケージ」が閣議決定され、トラックGメンとしても10月の関係機関との合同ヒアリング、11~12月の集中監視月間など、取り組みをさらに強化する予定だ。ただ、関係者からは「事業者・ドライバーからの情報提供がまだ少ない」という声も聞こえている。

文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
図・表/国土交通省

トラックGメン発足から2か月

発足2か月の「トラックGメン」が荷主対策に躍動! ただ「ドライバーからの情報提供が少ない」という声も!?
トラックGメンの活動実績。わずか2か月で昨年度(1年間)の4倍以上となっている

 国土交通省は2023年10月6日、荷主企業を監視する「トラックGメン」の活動実績を公開するとともに、10月の合同ヒアリングや11・12月の集中監視月間の設定など、今後の動きについても明らかにした。

 トラック荷主特別対策室、通称・トラックGメンは今年7月21日に本格稼働を開始した。発足からおよそ2か月となる9月30日までの活動実績は、貨物自動車運送事業法(トラック法)に基づく「要請」が5件、「働きかけ」が120件となった。

 2022年度は1年間で要請が3件、働きかけが26件であったことを考えると、わずか2か月で昨年1年間の4倍を超えるなど、荷主に対する取り締まりが大幅に強化されていることがわかる(ちなみに令和元年から今年5月末までの約5年間の累計でも要請は4件、働きかけは82件だった)。

 同じく10月6日には第3回目となる政府の「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」が開催され、緊急に取り組むべき事項をまとめた「物流革新緊急パッケージ」が閣議決定されている。

 同パッケージでは、何も対策を講じなかった場合、日本の物流は2024年に14%、2030年に34%の輸送力不足に陥る可能性があり、早期に成果が得られるように、必要な予算の確保も含めて緊急的に取り組むとした。

 中でも「商慣行の見直し」については、トラックGメンによる荷主・元請事業者の監視強化や、物価動向・荷待ち時間や荷役対価を加算した「標準的な運賃」の引き上げに加えて、大手荷主に対する荷役時間の短縮に向けた計画作成や物流経営責任者の選任の義務付け、多重下請け構造の是正に向けた実運送体制管理簿の作成義務付けなどの法制化を目指すとした。

次ページは : そもそもトラックGメンとは?

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