先進安全性をさらに充実
2023年型プロフィア ハイブリッドでは、今年4月の純ディーゼル(A09Cエンジン搭載)車の一部改良に準じた、先進ドライバー支援システム(ADAS)の機能向上が行なわれている。
衝突被害軽減ブレーキ「プリクラッシュセーフティーシステム」(PCS)は、ミリ波レーダーおよび画像センサーの検知性能を向上、昼夜間における歩行者・自転車運転者検知機能が付いた衝突回避支援タイプへとアップデートした。また、左右フロントの広角ミリ波レーダーを用いた左右前方監視装置「サイトアラウンドモニターシステム」(SAMS)も検知性能を向上している。
新機能として車線逸脱抑制装置「レーンキーピングアシスト」(LKA)を新たに標準装備した。これは、車速60km/h以上・曲線半径250m(R=250m)以上での走行時、タイヤが車線から約0.3m以上オーバーしそうな状況を検知すると警報を発するとともに、電動アシスト機能付き油圧パワーステアリングによって、進路が車線内に収まるよう自動補正するものである。従来は、警報のみのLDWSだったため、大幅な機能向上といえる。
このLKAには、高速道路などで車線維持をサポートする「LTA(レーントレーシングアシスト)」も応用機能として実装されており、運転疲労の軽減が期待できる。
もう一つ新たに標準装備となる機能が「ドライバー異常時対応システム」(EDSS)だ。車速15~60km/h未満で走行中に、ドライバーの異常(意識喪失など)を検出した場合、クラクション鳴動とブレーキランプ、ハザードランプ点滅で周囲に異常発生を発信しながら自動ブレーキで徐々に減速、車線内で自動停車させる機能である。ドライバーが意識を回復した場合の機能キャンセル操作も可能である。
このほか、オートヘッドランプの自動点灯要件を、周囲の明るさ1000ルクス未満(従来は50ルクス未満)とし、国連協定規則UN-R48に適合する要件とした。
なお、カタログなどへの表記がスタートした2025年度重量車燃費値は、プロフィア ハイブリッドに設定される2車型(FR・3軸6×2駆動車とFW・4軸低床8×4駆動車)ともにリッター4.37kmで、基準値(リッター4.42km)にわずかながら届かない。ただ、純ディーゼル車比では1割ほど良好な数値となり、HEV化の効果自体は大きいことがわかる。