小口配送に最適な新しい小型トラック用リブタイヤ
いっぽう、新型エルフに装着されたタイヤは、ロングライフと低メンテナンス性を追求した小型トラック用タイヤ「デルベックス」シリーズで統一(eキャンターは低燃費タイヤ「ナノエナジー」で統一)。
車体左側にスタッドレスタイヤ「デルベックスM935」(2020年発売)、右側には4月24日に発表されたリブタイヤ「デルベックスM135」が装着された。
M935については割愛するが、M135はEコマースが拡大成長し小口配送ニーズが増大していることを受け、今回新たに開発されたタイヤだ。
小口配送ではストップ&ゴーのような運転パターンが多く、また人手不足から運転に不慣れなドライバーも多いことから、低燃費性能を満たしつつ耐摩耗・耐偏摩耗性能を向上させ、濡れた路面でも安全に止まれることを目指したという。
次世代タイヤ材料配合技術を使った新配合の耐摩耗コンパウンドをトレッドキャップゴムに採用し、ベースゴムには低燃費用の配合を採用することで耐摩耗・耐偏摩耗性能、ウェット性能、低燃費性能を向上。
さらに新設計のトレッドパターンでは、センター部に大型センターブロックを配置したことなどによりタイヤ転動時の過度な動きを抑制、耐摩耗性能等をアップしたほか、センター部をワイドにすることでタイヤの変形を抑え、積車時・空車時問わず幅広い領域でグリップ力を発揮できるようになった。
このM135は16サイズ、6月から順次発売される予定だ。
低床4軸車向け低メンテナンス・オールシーズンタイヤ
またフジトランスポートのスーパーグレートには、低メンテナンスのコンセプトタイヤを装着。これは8×4の低床4軸車向けに開発したタイヤで、偏摩耗を抑えて均一に摩耗させることでライフ性能を伸ばし、メンテナンス費用削減を目指したオールシーズンタイヤとなる。
メーカーが新しいタイヤを開発する際、基本的にどのタイヤでも低メンテナンス性を重視しているが、特に低床4軸車用のロープロファイルタイヤ(低偏平タイヤ)では、前2軸のうち助手席側の2番目のタイヤが偏摩耗しやすいとされている。
そこで今回、偏摩耗を抑え均一に減るように、リブ基調のトレッドパターンの採用やコンパウンド配合・構造も含めて新設計し、低床4軸車用に最適な低メンテナンスのオールシーズンタイヤの開発に着手した。
まだコンセプトタイヤで名称も備わっていなかったが、すでにフジトランスポート等の運送会社で実用供試が行なわれており、今後発売が見込まれる。なお、タイヤサイズは今のところ245/70 R19.5の1サイズを予定しているという。
「新たにバス事業者も加えた感謝プロジェクト」も継続中
「ジャパントラックショー2024」のブースを見るだけで、トーヨータイヤがいかにTB用タイヤに力を入れているかが分かると思うが、同社では3年前から「トラック物流感謝プロジェクト」も展開している。
これは2020年のコロナ禍を機に始動したプロジェクトだが、感染症が落ち着いた今日、「2024年問題」という新たな難題が出現。この問題に直面しつつ、私たちの生活を支えるために日夜頑張っているトラック・バス事業に携わるすべての人たちに感謝を伝えようというプロジェクトである。
具体的にはトラック・バスユーザー/ドライバーの自慢のトラック・バスと素敵な笑顔が主役のムービーを制作するもので、今年のテーマソングは「スキマスイッチ」が担当している。ムービーは今年8月上旬にYouTubeで公開予定なので、どうぞご笑覧を!
●トーヨータイヤのトラック・バス用タイヤ製品サイトはこちらから
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