スズキのスポーツツアラーGSX-S1000Fが新たに「GSX-S1000GT」を名乗り、2月から発売開始。ツアラー性能を大幅に強化し、クルコンなどの専用装備を与えたほか、同社初のスマホ連携機能も獲得
価格は159万5000円。3月に発売される新作のホンダ・NT1100より約9万円安く、最大のライバルであるカワサキ・Ninja1000SXより8万5000円高い設定だ
車体色は3カラー。黒以外にスズキのシンボルである青を2色用意するのが斬新だ。こちらは濃い青のリフレクティブブルーメタリック
GSX-S1000GTの開発メンバー。バイクの左側はチーフエンジニアの安井信博氏。他にもデザイン、エンジン、車体、電装、品質担当者や開発ライダーの話を聞いた
GSX-S譲りのエンジンはエアクリボックスやカムプロフィールを最適化。従来型からクラッチレバー操作力を20%低減するアシストシステムも採用した
S.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)を搭載。電制スロットルをはじめ、5段階+OFFのトラコン、3種類の走行モードなど7つの電脳デバイスを持つ
複雑なレイヤードデザインのカウル。スクリーンは非調整式だが、オプションで80mm高いハイスクリーン(2万6400円)を用意する
GSX-Sでは縦2段だったモノフォーカスLEDヘッドライトは左右配置に。ロービームで左眼が点灯し、ハイビームでは両眼が点灯する
検証を繰り返し、特に上半身に当たる走行風や雨を徹底的に低減した
ステアリングステム下に整流板を設け、メーターへの巻き込み風を防ぐと同時にハンドリングの安定性も高める
グリップ位置はGSX-S比で14mm手前となり、上体がやや起きる。様々な体格の人の意見を採り入れ決定したポジションだ
シートレールを新開発。純正オプションのサイドケース(別売)を装着できるステーも追加した。メインのアルミダイヤモンドフレームはGSX-S譲り
インナーチューブ径φ43mm倒立フォークはフルアジャスタブル。310mmダブルディスクにブレンボ製ラジアルマウントモノブロックキャリパーをセットする
リヤはリンク式モノショック。イニシャルのほか、伸側ダンピングが調整できる。スイングアームは従来型GSX-R1000と同様だ
アプリ「SUZUKI mySPIN」を使えば地図などがメーターに映し出せる。標準アプリではリルートなどの機能がないが、サードパーティのアプリをインストールして使うことも可能
メーターはGSX-Sのモノクロに対し、フルカラー。メーター左横にUSBタイプAソケットも新設した。さらにETC2.0車載器も標準装備と大盤振る舞いだ
コンパクトな見た目ながら、XXLサイズのフルフェイスが収納できるケース(別売)。空力やデザインもGTに合わせ、車体と同時開発した。車体と同様の3色を用意
装備のまとめ。価格はGTが159万5000円、GSX-Sが143万円。16.5万円の差があり、GTは豪華だ
現行Ninja1000SXは2020年に登場した4代目。6回の点検や3回のオイル交換費用が含まれるカワサキケアモデルだ。151万8000円
GTに比べ、ややコンパクトで最大トルクが厚いNinja。燃料タンク容量やタイヤサイズは同一だ
現代版カタナも初のモデルチェンジ。GSX-S1000シリーズと同様の電制スロットルを採用し、トラコンなどの電脳が進化した。双方向クイックシフターも標準に。160万6000円