本文ページ先頭のクラシカルなベンチシートは1954年シボレー ベルエアのもの。古いアメ車のベンチシートはリビングのソファーをそのまま車内に据えたような味のあるものが多かった
そのアメ車に倣ったのか、昔は国産車にもフロント3人掛けのベンチシートが存在した。写真の日産 グロリアでも前列3人掛けを採用していた
日産 グロリアのベンチシート。セダンのベンチシートはタクシーでも活用された
日産 グロリア インテリア。3人掛けなので必然的にコラムシフトとなる。ベンチシートのコラムシフトで「ベンコラ」なんていう言い回しも一部ではあった。もはや「死語」すぎて懐かしさも薄い……
2004年登場のホンダ エディックスのインテリア。3人掛け×2列の6人乗りだ
2004年登場のホンダ エディックス
2004年登場のホンダ エディックス
ホンダ エディックスのインパネ。本来であればサイドコンソールに配置したいスイッチやシフトレバーを、けっして広いとはいえないインパネスペースの中にうまく収めている
ホンダ エディックスの3人掛けシート。最近のプレミアムミニバンに採用される「キャプテンシート」はファーストクラスの座席にたとえられるが、こちらの3人掛けシートは思わず「エコノミークラス……」と言ってしまいそうになる
ホンダ エディックスのシート使用例。横に並ぶ3人の肩が一直線にならないように、真ん中の座席をわずかに後方へオフセットするなど涙ぐましい努力が垣間見えるが、やはり「みっちり感」は否めない……
1998年登場のフィアット ムルティプラ。顔のインパクトが強すぎてインテリアの記憶が薄いが、このクルマも3人掛けシートを採用していた
フィアット ムルティプラのインテリア。スイッチ類は先出のホンダ エディックスよりも少ないが、ゴテゴテッとした山盛り感はこちらのほうが強い
フィアット ムルティプラの前席シート。真ん中の座席をわずかに後方へオフセットしているのはホンダ エディックスと同様。座り心地はともかくシートデザインは非常にモダン
フィアット ムルティプラの後席シート。ドアハンドルのデザインなどエクステリアに勝るとも劣らないインパクト。内外装ともに思わず「なんだこれは!」と言ってしまうのは、このクルマの存在がすでに芸術だから!?
1979年トヨタ クラウン
1979年トヨタ クラウンの前席シート。昔は国産車にもフロント3人掛けシートが多く存在したのだ。小柄なボディが尊ばれる日本車では余裕のある車幅をとることができず、多人数乗車からゆったり乗車へと好みが推移したこともあり、フロント3人掛けシートは次第に衰退していった