■ホンダ スズキ ヤマハ……登場年順に見る白バイの歴史を担ったバイクたち
ホンダ CB750FP(1976年デビュー)…1985年当時、新隊員専用の定番車両。私が初めて担当した白バイ。隊員間では「戦車」と呼ばれていた。集合マフラーの太い形状が戦車の砲身みたいだったため
スズキ GS750P(1977年デビュー)…警視庁交機隊の白バイがスズキばかりになった時代の最初の主力白バイ。当時は、この白バイを担当することが新隊員卒業の証しだった。私が担当したのは1988年頃
スズキ GSX750EP(1980年デビュー)…私が新隊員時代、班長たちの専用白バイ。1982年の養成訓練生時代には指導員用の最新型白バイだった。私がこの車両を担当した1989年には、キズや錆が目立つお古となっていた
スズキ GSX750P(E4・1985年デビュー)…1991年に担当。ネイキッドタイプとハーフカウルタイプ(担当車両)があった。シート高が低く足つき性がよく、全体的に乗りやすかった
ホンダ CBX650P(1982年デビュー)…1987年当時は主として交機は750P、所轄は650Pだったなかで、交機でこの白バイを担当する隊員はおもに白バイ特練員だった(大会の使用車両だった)。個人的にはナナハンより気に入っていた
ホンダ CBX750P(1986年デビュー)…警視庁では最後のネイキッドタイプの白バイ。CBX650Pをほんの少し大きくした感じで、乗りやすかった。白バイ史上初のデジタルメーターパネルを装備。担当は1992年頃で、わずか2カ月ほど
ホンダ VFR750P(1989年デビュー)…1993年、交機入りして初めて新車で担当。ホンダ久々の大ベストセラー白バイ。後年、交機卒業後、所轄でも担当。また、後期型(リアパト標準装備)も新車で担当した
ヤマハ FZ750P(1989年頃デビュー)…1992年、初期型ビキニカウル付を半年ほど担当。他の白バイよりハンドルの切れが悪かった記憶がある。白バイ=不人気車が多かったなか、人気車種のナナハンが白バイになった
ヤマハ FZ750P(4AS・1993年デビュー)…ビキニカウルタイプに次いでハーフカウル(一部フルカウル)タイプが白バイで登場。新隊員御用達や予備車両的な存在だった。1995年、交機卒業後の所轄で新車で担当した
ホンダ VFR800P(2001年デビュー)…VFR750Pの後継車。私が担当したのは2002年の分隊長(巡査部長)時代。この白バイからホンダの白バイに限って、前後の赤色回転灯が従来とは異なる形状となっている
スズキ GSF1200P(2004年デビュー)…日本初のオーバー1Lの白バイ。2004年、七交機の分隊長時代、新車で担当した。受領当日、新車受領者10名ほどで軽く訓練が実施されたが、若い班長が早速、立ちゴケしていた
ホンダ CB1300P(2009年デビュー)…現在の主力白バイ。白バイ界もオーバー1Lが定番となる。2009年の警視庁デビューに合わせて、私も所轄で新車を担当。配車早々、初期トラブルがあったが、今ではVFR同様、大活躍中