[アクア]は外車超えってマジ!? 以外と知らない[自動車保険料]の決められ方

[アクア]は外車超えってマジ!? 以外と知らない[自動車保険料]の決められ方

 自動車保険の保険料は、運転者の範囲や年齢、使用頻度、免許証の色などによって変わりますが、料率クラスも保険料を上下させる一つの因子となっている。愛車の料率クラスや購入しようとしているクルマの料率クラスを知ることは、車両維持費を安定させるための、一つの方法でもある。

文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock・トヨタ

クルマの保険料は車両型式ごとの事故実績によって決められる(tamayura39@Adobe Stock)
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料率クラスは4つに分類され年一回の見直しがある

クルマの保険料は車両型式ごとの事故実績によって決められる(tamayura39@Adobe Stock)
クルマの保険料は車両型式ごとの事故実績によって決められる(tamayura39@Adobe Stock)

 料率クラスとは、保険会社が自動車保険の保険料を決定するために使用する基準や指数のことです。料率クラスによって、車両ごとの事故リスクや修理費用の大小を評価し、保険料の額を調整します。

 料率クラスは、対人賠償、対物賠償、車両保険、傷害保険(搭乗者傷害・人身傷害)の4つに分類され、これらの数字は、損害保険料率算出機構が車両型式ごとの事故実績を踏まえ算出したものです。クラスは1〜17までと細かく設定されています。

 なお、料率クラスは保険会社が独自に設定するものではありません。過去3年間程度の事故データが損害保険料率算出機構で集計されたデータをもとに算出します。若干の差異はありますが、毎年6月ごろに金融庁長官への届出がなされ、翌年1月1日から適用されることが多いです。

 車両料率クラスは、保険の公平性を保つためにも、重要な指標と言えるのです。

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対人・対物の料率クラスが高い車種と低い車種の違いは何?

クルマの修理費が高いなど総合的に評価され保険料が決まるため、輸入車やクラシックカーは保険料が高くなる(Hanasaki@Adobe Stock)
クルマの修理費が高いなど総合的に評価され保険料が決まるため、輸入車やクラシックカーは保険料が高くなる(Hanasaki@Adobe Stock)

 車両料率クラスの主な決定要因は、車両価格から修理コスト、盗難リスクなどです。特に、ランドクルーザー・ハリアーといったSUVや、メルセデスベンツベンツ・BMWといった輸入車メーカーの車は、盗難件数が多いことや修理コストの高さから、高い料率クラスが適用されやすくなります。

 車両料率クラスに関しては、車両本体価格の高い高級車の方が、上がる傾向にあり、最高料率クラス17に分類されるクルマの代表例はフェラーリ・F40です。

 対人、対物の料率クラスが高くなりやすいクルマの特徴は、高速道路や山道での運転を楽しむドライバーが多いクルマ。こうした車種を選ぶドライバーの中には、無謀な運転をする人も一定数いて、事故率が押し上げられる傾向にあります。ピュアスポーツカーは最たる例です。

 また、大型SUVは車両重量が大きく、事故の衝突で相手車両への損害が大きくなりやすいため、対物賠償責任保険の料率クラスが高めに設定されることもあります。

 一方でコンパクトカーは、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)などの安全装備が標準化も相まって、日常的な運転での事故率が低くなっていることから、料率クラスは低いクルマが多いです。これらの車は軽量で取り回しがよく、修理費も比較的抑えられるため、保険会社にとってのリスクが少ないクルマと判断されます。

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購入前に料率クラスを調べて自動車保険の節約につなげよう!

保険料は輸入車だから高いということはない。クルマ選びの際はぜひ気にしてみてほしい!
保険料は輸入車だから高いということはない。クルマ選びの際はぜひ気にしてみてほしい!

 料率クラスの意外な差を見るために、コンパクトカーのアクアとフィアット500を比較してみましょう。

 一見すると、輸入車であるフィアットの方が、保険料は高くなる気がしますが、実際の料率はアクアが車両7・対人9・対物9・傷害9、フィアット500は車両7・対人1・対物5・傷害7です。特に対人保険の料率には、大きな差があります。

 これは、アクアのドライバーは幅広い年齢層が多数運転しているのに対し、フィアットは大衆というよりもクルマ好きが乗る傾向が強いためでしょう。初心者や高齢者の数が減ることで、事故率が大きく下がっているのではないでしょうか。

 車選びの際には、料率クラスを意識すること。これが、将来的な保険料不安を無くす道です。特に、初めて車を購入する際には、保険料も含めた総合的な維持費を、事前に確認しておといいでしょう。

 料率クラスは、損害保険料率算出機構が公開している情報です。誰でも簡単に調べることができるので、記事の読了後には、愛車や買いたいクルマの料率クラスを確認してみてください。

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