進み続ける物価高騰。食料品や日用品、ガソリン代に電気代まで、気がつけば毎月の固定費がじわじわと膨らんでいますが、2025年10月からは自動車保険の保険料も値上げになっています。この物価高に対抗する方法は無いものでしょうか。自動車保険料アップに対して今できる現実的な対策を、一緒に考えていきましょう。
文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(メイン画像=Kadmy)
【画像ギャラリー】物価高に加えて保険も上がるの? 自動車保険が10月から値上げへ! 保険の値上げ対策ってある?(3枚)画像ギャラリー改定ごとに上がっていく保険料
多くの保険会社で毎年のように保険料が値上げされている昨今。その背景には、事故修理費や部品価格の高騰、自然災害の多発などがあります。2025年10月の改定では、車種や補償内容によって差はありますが、おおむね数%から8.5%前後の値上げとなりました。
例えば、トヨタRAV4を所有しているAさんの場合。現在の保険料は、35歳以上・本人夫婦限定・ブルー免許・通勤通学使用の20等級で、年間保険料8万2800円でした。しかしながら満期を迎えて更新案内を見たところ、同条件の保険料は年間8万9520円と6720円も上がっているのが現状です。
値上げもやむなしとそのまま更新する方も多いかもしれませんが、一つ立ち止まって、保険料を安くする方法を考えることも、値上げラッシュの今だからこそ必要なことだと筆者は考えます。
今すぐできる! 保険料アップの現実的な対策
同じような補償内容でも保険会社によって保険料に差があるのが自動車保険。特に保険料が安いのはネット型保険ということは、多くの人の周知の通りだと思います。
ネット型保険は、代理店型に比べて人件費や手数料が抑えられているため、保険料が安いのです。正しく適切な補償を選ぶことができるなら、ネット型を選ぶのが保険料アップへの大きな対抗策となってくるでしょう。
契約更新のタイミングで乗り換えると、年間の支出が数千円から1万円以上下がることも珍しくありません。
また、契約内容の見直しも効果的です。補償を勧められるままフル装備にしているなら、改めて本当に必要な補償なのかを整理してみましょう。例えば、車両保険の免責額を0円から3万円、5万円と設定するだけでも保険料は大きく下がります。
さらに、特約を外すことも選択肢の一つです。例えばレンタカー特約を見直してみてはいかがでしょうか。これは事故発生時の代車費用を補償してくれる便利な特約ですが、すべての人に必要なものではありません。万一の時には、クルマが無くても生活は何とかなるという人であれば、特約を外すことで年間の保険料を抑えられます。
年に数回乗る友人や子供には1日保険を使おう
保険料の値上げ対策として、本当に必要な補償を冷静に見極めることも大切です。たとえば、「もしかしたら子どもが運転するかもしれない」「友人が乗るかもしれない」といった「かも」を理由に補償範囲を広げてしまうと、その分だけ保険料は確実に上がります。
もちろん、実際に運転する可能性が高いなら補償をつけておくべきですが、「実際には一年間まったくその状況がなかった」というケースもあるのでは。補償を広げれば安心感が増しますが、その分だけコストも積み上がっていきます。
もし、子どもが数日だけクルマに乗るという場合は、短期間だけ自動車保険に入れる1日保険を利用しましょう。コンビニなどで即時加入ができる1日保険は名前の通り、1日単位での契約が可能です。費用はワンコインから1000円程度なので、無駄が少なくなります。
自動車保険の値上げは、個人の力では止められません。しかし、特約や補償範囲の見直し、保険会社の乗り換えなどの工夫で、負担を抑えることは可能です。なんとなく更新するのではなく、この機会に一度立ち止まって自分の契約内容を見直してみましょう。






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