特別給付金より多い!!  新車購入で約12万円のポイントがプレゼントされるトヨタのキャンペーン!

 トヨタの販売が好調だ。7月の販売台数ランキングの1~3位はヤリス、ライズ、ハリアーとトップ3をトヨタが独占している。

 そんなトヨタの販売攻勢の一翼を担っているのが「カーライフ応援キャンペーン」だ。カードによる支払いで実質約12万円の値引きになるというこのキャンペーンについて、詳しくご紹介しよう!

文:小林敦志/写真:TOYOTA、写真AC、ぱくたそ

【画像ギャラリー】トヨタの車がおトクに買える! キャンペーン対象車種はこのクルマたちだ!!


■トヨタがあなたの新車購入をアシスト!

カーライフ応援キャンペーンとして、新車購入でTS CUBIC CARDポイント 80,000ポイントプレゼントを展開しているトヨタ。写真のアクアを始め、ほとんどの車種が対象だ

 トヨタが6月12日から9月30日の申し込み期間で、“カーライフ応援キャンペーン”として、“新車購入でTS CUBIC CARDポイント 80,000ポイントプレゼント ”を展開している。

 ハリアー、RAV4 PHV、ヤリス クロスなどごく一部の車種を除いた、ほとんどすべてのトヨタ車が対象となっている。

 対象となるモデルの新車を、残価設定ローン、残価据置き払いローン、販売店リースを利用し購入などを行い、さらに“使ってバック”を利用することで、TS CUBICカードポイントとして80,000ポイント(約12万円分)がプレゼントされるというもの。

 なお、購入前にTS CUBICカードを持っていなくても、新車契約時に新規加入すればプレゼント対象となる。

 “使ってバック”とは、TS CUBICカードを日常のショッピングで利用して買い物をすることで付与されたポイントを月締めで、トヨタファイナンスの自動車ローンやリースなどの月々の支払い額にポイント還元することで、支払い額が安くなるというもの。

■実質「12万円のキャッシュバック」!? 大盤振る舞いも辞さないトヨタの狙い

カーライフ応援キャンペーンはディーラーによって実施していなかったり、対象条件が異なったりする。事前にディーラーに確認しておいたほうがいいだろう

 例えば、月々3万円を自動車ローンとして払っている場合は、80,000ポイント(約12万円)が付与されたあとは、3万円ずつ4回に分けて、ポイント還元されるので、その4回分の支払額を用意する必要がなくなる。

 新車ディーラーが、提携する信販会社の自動車ローンは“ディーラーローン”とも呼ばれ、ディーラーは新車購入に際し、提携するディーラーローンの利用をお客にあっ旋し、利用してもらえると、提携信販会社からバックマージンがもらえる。

 そして、このバックマージンの一部が車両値引きアップに充当される仕組みとなっている。今回のキャンペーンはこの拡大展開といってもいいだろう。

 なお80,000ポイント(約12万円分)の原資については、取材したところでは、トヨタファイナンスとディーラーの折半出資となっているとのことである。なお、キャンペーン告知では、“一部ディーラーで実施していない”とか、“対象条件が異なる”という表記があった。

 わかりやすくいえば、“12万円のキャッシュバックキャンペーン”ともいえ、消費者に与えたインパクトは大きいようで、キャンペーンについての問い合わせも目立ち、セールスマンも「新車が大変売りやすくなっている」と語ってくれた。

 また、キャンペーン期間を考えると、事業年度締めでの上半期末となり、半期決算セールが展開される9月にフォーカスしたものとも捉えがちだが、必ずしもそうとも言い切れないところで、トヨタの用意周到な狙いのようなものが見え隠れするのである。

■車両の価値を下げることなくお得に購入する秀逸な仕組み

キャッシュバックは事実上の値下げとなり、残存価値を下げてしまう。今回のキャンペーンはローンやリースの特典となり、車両価格からの値引きにはならないので車両価値が下がることはない

 単純に12万円をキャッシュバックすると、事実上の一斉値下げとなり、対象車種の価値を下げることにもつながりかねず、将来下取りや買い取りに出すときに残存価値をメーカー自らが下げてしまうことにもつながりかねない。

 過去にあるメーカーが、扱い車のほぼすべてで大幅値引きを恒常的といっていいほど行い販売していたことがあった。

 すると、中古車価格が下がってしまい、他銘柄(他メーカー)車へ乗り換える時には、下取り査定額で折り合いがつかず自銘柄(同メーカー車)へ乗り換え続けるしかなく、これが“●●地獄”などとも呼ばれ、長い間そのイメージを引きずったことがある。

 ただ今回のキャンペーンは、あくまでローンやリースを利用したお客への特典となり、直接的な車両価格からの値引きにはならないので、車両の価値が下がることはない。

 さらにあくまでローンなどの利用に対する特典ということなので、車両本体価格やオプションなどの用品からの値引きや下取り査定額の上乗せなどが引き締まることもないとのことである。

 キャンペーン期間については、9月30日までの成約が対象となるが、購入した新車については、12月末までに登録できればよいことになっている。

■キャンペーン期間にもひと工夫 秋冬の販売も青田買いという戦略

在庫をストックしないので納期が多少かかるというトヨタの傾向を逆手にとり、秋冬の販売実績も早めに刈り取る狙いも見える。納期が先になる人気車種をお得に入手するチャンスでもあるわけだ

 一般的には、半期決算セールなど、新車をより多く売らなければならない“増販期”と呼ばれる時期に的を絞ったセールスプロモーションでは、9月末までの成約及び登録完了(販売実績としてのカウントは登録台数ベースで行うのが原則)として対象を絞ったものが一般的。

 あえて今回12月末までに登録ができればOKとした背景について、新車販売事情に詳しいA氏は、

 「トヨタは他メーカーに比べると、ディーラーが積極的に在庫をストックしないこともあり、納期が多少かかる傾向にあります。このキャンペーンはそれを逆手にとり、10月や11月、12月の販売実績も早めに刈り取る、“青田刈り”も行おうとの狙いが見えます。

 秋以降は新型コロナウイルスの感染拡大第2波や第3波がくるともいわれていますので、そのようなことになったとしても、影響を受けないような安定した販売台数の確保を狙っているようにも見えます」

 と話す。

 消費者へのインパクトも大きく、新車販売も好調に推移しているとのことなのだが、販売車両の偏りが解消されない点が問題になっているとされている。

 「よく売れる車種には偏りがあります。しかも、それが人気がより高く納期のかかり気味なモデルばかりとなっているのです。納期が早く、直近の販売実績につながる、カローラやノア系ミニバン、クラウンなどの販売があまり伸びないところが販売現場では悩ましいと聞きます」(A氏)。

■キーポイントは「囲い込み」 キャンペーンで残値設定ローンを狙う

最近では高額スマホの販売方法としても定着してきた感のある残価設定ローン。もとは自動車販売の際に使われてきた手法だ。買い替えの傾向によっては新車をお得に入手できる手段となる

 キャンペーン対象を、ローンやリース利用者に限定しているところにも注目したい。元来日本では新車購入においては現金一括払いが圧倒的に多かった。

 しかし、残価設定ローンが登場し普及が進むと様相が一変。ディーラーによってはローンを利用しての新車販売比率が全体の6割に迫ろうとしているところもある。

 安全面など、いろいろな装備の標準化も進み、近年の新車価格は総じて割高イメージが目立っている。そのなかで現金一括払いにて新車への乗り換えを考えると、乗り換えるスパンは10年前後になるともいわれ、実際平均的な保有期間は長期化の傾向にある。

 そのなかで短いスパンでの新車での乗り換えと(回転をよくする)、自銘柄車への継続的な乗り換え、つまり囲い込みを狙って登場したのが残価設定ローンである。

 いまどきの新車販売の世界では、一般論として、残価設定ローンを利用して短期間で乗り換えるひとと、現金一括払いで乗り換えを続けることで、乗り換えスパンの長いひとに二極化しているのが現状となっている。

 今回の80,000ポイントキャンペーンでは、おもに残価設定ローンの利用促進を狙っているところも注目に値する。どのメーカーでも顧客の囲い込みを狙って残価設定ローンを導入している。

 導入当初ほどではないものの、自銘柄車への乗り換えを前提としているので、他銘柄車へ乗り換えをする時には不利に働く(下取り査定額が設定ざれた残存価値より下がってしまうなど)ことがまだまだ多い。

 つまり残価設定ローンによる新車購入客の囲い込みは、各メーカーにとって、将来も安定した新車販売が期待できるのである。

■他社の対抗策に期待も同スケールのキャンペーンは難しいというのが現状か

写真のハリアーなど一部の車種はキャンペーンの対象外となる。自分の欲しい車種がキャンペーンの対象になっているかどうかはお近くのディーラーなどで確認しておくのがいいだろう

 ただし、最近はマイカー保有者の高齢化も進み、3年や5年後などの当該車種の残存価値を据え置いた、支払い最終回の精算時に新車への乗り換えをせずに、そのまま当該車を返却して精算する(マイカーを持たなくなる)ひとも目立ってきており課題となっているのも事実である。

 ローンやリースに的を絞ったセールスプロモーションを展開するタイミングも、なかなかのものといえるだろう。新型コロナウイルス感染拡大が進み、そして“WITHコロナ”の時代となった。

 まだまだ収束が見えないなか、政府の感染拡大予防対策や生活支援策は後手にまわっているのが現状といっても過言ではないだろう。このような状況下、まとまった現金を手元に置いておきたいという動きも目立っている。

 そのため現金一括払いで新車購入可能であっても、まとまった現金を残しておきたいので、あえてローンを利用して新車購入を検討するといったひとは、“ビフォアコロナ”の時代からも目立つ傾向にあった。

 80,000ポイントキャンペーンの展開はこのタイミングを見計らったものともいえよう。なお類似のキャンペーンはKINTOや中古車販売でも展開されている。

 トヨタがかなりインパクトのあるセールスプロモーションの展開を行ってきた。今後はトヨタ以外のメーカーがこの動きに対して、どのように追随していくかという点になる。

 だが残念ながら、ここまで大掛かりなキャンペーンの対抗策を打つのは難しいのが現状のように見える。

 ただ、最近のトヨタ車のテレビコマーシャルの最後に、この80,000ポイントキャンペーンの告知が入るようになったので、トヨタが思っていたほどの消費者の反応はないようにも見える。

 他メーカーの対抗策とともに、トヨタが次にどのような一手を打ってくるかも期待して注視している。

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