4月の上海モーターショーで初披露された鄭州日産のフロンティアPROが、現地でついに正式発表された。発表時はプラグインハイブリッド単独の印象だったが、量産モデルはディーゼルの「フロンティアPRO」と「フロンティアPRO PHEV」の2本立てに。タフさと電動化を両立した新世代ピックアップが、中国から世界へ走り出すぜ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車
【画像ギャラリー】大量画像! 発表会で公開された「雲夢X」「弯刀」もあるよ!!(56枚)画像ギャラリーフロンティアPRO、上海での予告から2本立てで正式発売へ
4月の上海モーターショーでヴェールを脱いだフロンティアPRO。その時点ではプラグインハイブリッド仕様が強調されていたが、正式発表では構成が大きく拡張され、ディーゼルの「フロンティアPRO」と電動パワートレインを積む「フロンティアPRO PHEV」の2本立てとなった。
価格はフロンティアPROが16.99万〜19.99万元、PHEVが18.99万〜24.99万元(1元=約22円換算でおよそ373万7800円〜549万7800円)。
PHEVの1.5リッター4気筒ターボは、一足先に公開されたセダンN6と共通ながら、N6が自然吸気であるのに対しこちらはターボ。電動システムと組み合わせ最大300kW(407ps)&800Nmと強烈だが、出自は鄭州日産の親会社でもある東風汽車のリソースを用いたオリジナルパワーユニットと考えられる。EV走行距離は最大135kmという目標値も掲げられ、日常の多くを電動走行でこなす設計だ。
ディーゼル版はM9T型エンジン×ZF製8ATで500Nmを発生し、アプローチアングル30度、デパーチャーアングル25度と本格派らしい走破性も確保。タフな使い方が似合う設定で、ピックアップの本流をしっかり押さえている。
日産は、このフロンティアPROについて「将来の輸出を計画している」と明言している点も見逃せない。輸出先はオセアニアやASEANが濃厚とみられるが、仮にオーストラリア向け右ハンドル仕様が生まれれば、日本導入への道が開ける可能性もゼロではない。国内ピックアップファンにとっても、期待を抱かずにはいられないニュースだ。
タフさも快適さも“てんこ盛り”。中国発の日産ピックアップ新章
エクステリアは最新の日産デザインとタフさを融合。Vモーションフロントグリルや立体的なフルワイド3Dテールランプが存在感を際立たせる。インテリアは大径パノラマルーフ、快適性重視のシート、大画面インフォテインメントなど、乗用SUV的な上質さも盛り込まれた。
PHEVモデルでは6kWの外部給電機能を搭載し、IH調理器や照明などアウトドア機材も余裕で駆動。仕事・レジャーの境界を軽々と越えていく“いまどきピックアップ”らしい魅力も備える。
ピックアップに欠かせない“頑丈さ”もしっかり確保されている。ボディとフレームの広範囲に高強度鋼板を採用し、外板は100%両面亜鉛メッキ鋼。アンダーボディには防砂利コーティングを施すことで、飛び石や破片が舞う未舗装路でも車体を的確に保護する。この徹底ぶりは、実用車としての信頼を裏付ける重要な要素だ。
発表イベントでは、キャンプユースに特化した「雲夢X」や、ルーフテント仕様の「弯刀」といった改装モデルも登場。ピックアップを核にアウトドアライフを広げる提案が次々と打ち出され、中国市場での多様な使われ方を強く意識した展開となっている。
日産が中国で新たなピックアップ戦略を描きはじめた象徴ともいえるフロンティアPRO。上海での初披露から数カ月、ついに市場へと降り立ったこの新世代モデルは、クルマ遊び・家族の移動・アウトドアと、あらゆる生活シーンで“万能感”を発揮する存在となりそうだ。
そして将来的な輸出—さらには日本導入の可能性—を思うと、期待はいやが上にも高まるばかりだ!
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