日本じゃ見られない日産の本格派ピックアップトラックがビッグチェンジ! トヨタ ハイラックス顔負けの迫力で、実は日産の稼ぎ頭でもある「フロンティア」とは?
日産はアメリカで販売されるミドルサイズのピックアップトラック「フロンティア」を2020年2月にビックマイナーチェンジし、2020年モデルとして発表。2020年春に発売予定だ。
新型コロナウィルスの影響もあり発売時期が延期となる可能性もあるが、その2020年モデルは、新エンジンの搭載など大幅な改良が施されている。
本稿では、日本では馴染みのない日産のピックアップトラックの現状なども含めて、迫力ある“稼ぎ頭”、フロンティアの2020年モデルを紹介したい。
文:永田恵一
写真:NISSAN、DAIMLER、RENAULT
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日本未発売車のフロンティアとは?
日本では販売されていないが、日産のピックアップトラックは大きく分けてミドルサイズの「フロンティア」(アメリカ)&「NP300ナバラ」(東南アジア圏、中国、南米、アセアニア圏など)とアメリカで販売されるフルサイズの「タイタン」の2つがある。
トヨタで例えるなら前者はタコマ&ハイラックス、後者はタンドラだ。
フロンティア&NP300ナバラは、日本でも2002年まで販売されていたダットサントラックの流れを汲むモデルとなるのだが、では同じクルマかというとそうではないので話は若干ややこしい。
というのも、特にインテリアを見るとよく分かるのだが、NP300ナバラは現代の日産車の雰囲気なのに対しフロンティアは20年近く前の日産車を思い出すもので、単純にちょっと古さを感じる。
それもそのはずでNP300ナバラは2014年登場なのに対し、フロンティアの現行型は2005年登場のモデルのままなのだ。
現行フロンティアのモデルの古さは、日産が日本で販売するモデルに登場が古いものが多いことと通じるところも感じる。
フロンティアは日産車で世界7位の稼ぎ頭!
だが、フロンティア&NP300ナバラは、2019年の日産世界販売=約517万6000台のうち7位となる21万6000台を販売する大黒柱。
フロンティアに関してはアメリカでの平均価格が250万円を超えることもあり、日産にとって重要なモデルである。これはトヨタのタコマ&ハイラックスと同様だ。
なお、NP300ナバラは日産で販売されるほか、アライアンスを結ぶルノーでは2016年登場の「アラスカン」、ベンツでは2017年登場の「Xクラス」(内外装はピックアップトラックながらベンツ的だ)という兄弟車のベースにもなっており、日産グループにとっても重要なモデルとなっている。
現行フロンティアはラダーフレーム構造のボディを持ち、ボディタイプはかつてマツダRX-8が採用した観音ドアを使い、バスの補助席的なリアシートが2つ付く“キングキャブ”、通常のリアドアとリアシートがつく“クルーキャブ”、クルーキャブの荷台を35cm延長した“クルーキャブロングベッド”の3つが設定される。
ビッグマイナーチェンジ前のパワートレーンは、エンジンが2.5L直4と4L・V6、トランスミッションは5速ATと6速MT、駆動方式はFRとダイヤルで切り替えるタイプの副変速機付きの4WDという組み合わせで、全体的にはオーソドックスなピックアップトラックといったといったところだ。
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