3月12日に突如公開されたトヨタの電動SUV「C-HR+」。あまり話題にならないけれど、全長4.5mで扱いやすく、クーペっぽくてカッコいい。値段次第では日本でも売れそうだが、その中身はいったいどんなクルマなのだろう? 日本に来るのかな?
文:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ自動車
C-HRとの関連性は低くむしろbZ4Xに近い
3月12日、トヨタの欧州向け説明会で突如公開されたトヨタの新型EV「C-HR+」。日本では大きな話題にはなっていないが、写真を見ると結構イケて見える。
名前だけ聞くと、かつて日本でもヒットしたクーペSUV「C-HR」の進化形かと思えるが、あちらは2代目に進化して欧州専売モデル(オーストラリアでも販売)として売られている(生産はトルコ)。そもそもボディサイズが一回り小さいし、中身もハイブリッドとPHEVをそろえる内燃機関仕様だ。
ではこのクルマはなんのかといえば、むしろbZ4Xに近い。同車と同じプラットフォーム「eTNGA」を使ってホイールベースをわずかに縮め(2850mm>2750mm)、スラントしたルーフを組み合わせた、いわばbZ4Xクーペなのだ。
インテリアを見ても両者の共通性は明らかだ。2台のコックピット回りはほぼ共通。ダッシュボード奥に置かれるメーターパネルのしつらえも、スマホが2台置けるセンターコンソールのワイヤレス充電も同一だ。
このクルマがなぜbZを名乗らずにC-HR+として登場したのか。これは編集部の予想だが、近年、トヨタが「bZ~」という呼称を変更するという噂があり、そいつがいよいよ実現に移されたのではなかろうか。
日本でも人気が出そうなクーペ電動SUV!
その場合、C-HRは都合がいい。トヨタが欧州で2代目C-HRを初公開したのが、2021年12月に開かれた「BEVに関する説明会」だったからだ。
当時の呼び名は「SMALL SU EV」だったが、そいつがC-HRとしてデビューした以上、ヨーロッパの人には「C-HR=電動車」のイメージが刻まれている。そこでC-HR+というネーミングが用いられたという見立てだ。
C-HR+の中身だが、モーターやeアクスルなど、近年のEVの進化を反映した魅力あるものにみえる。バッテリーは77kWhと大きく、航続距離は600kmに達するし(FF/欧州WLTP目標値)、4WDを選べば252kW(343ps)というハイパワーが手に入る。いっぽう値段が高すぎると感じる人には、リーズナブルな57.7kWhバッテリー仕様も用意されているのだ。
ボディサイズは全長4520mm、全幅1870mm、全高1595mm。幅の広さがやや気になるものの、長さ的には日本でも扱いやすいサイズだ。前述した通りリアにかけてなだらかに下がるルーフはクーペ風でカッコいい。bZ4X以上に人気を集めそうな雰囲気だ。
さて、このC-HR+だが、トヨタの高岡工場で作られるという報道もあり、日本導入が期待される。価格次第では、EVが盛り上がらない日本でも、海外EV勢と対抗しうる1台になるのではなかろうか。可能ならばCEV補助金込み400万円台で、市販を検討してほしい!
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