「国民車」のパワーユニットどうなるの?
ちなみに一部で「もしかして…?」と予想されていた、N-BOXの(マイルドかストロングかは置いておいて)ハイブリッド仕様設定は、「なし」。これまでと変わらず純ガソリン仕様のみのラインナップとなる。ホンダはとても優秀なハイブリッドシステムを持っているから、もしかしたらeHEV仕様を用意してくる可能性もある…か…?? と考えられていた(もちろん社内でゴリゴリとテストはしているはず)が、今回のマイチェンでは「N-BOXは純ガソリン仕様のみ」という選択をとったわけだ。
ご承知のとおり、日本政府は2035年までに新車販売の100%を電動車とすることを目標として掲げている。東京都に限っていえば2030年までに非ガソリン車で新車販売100%を達成するという目標を降ろしていない(本当にこれやるの??)。また、これとは別に燃費規制目標もあって、2030年時点で(車重にもよるが)N-BOXクラスだとWLTCモードで約27.5km/L前後が基準となる。マイチェン後のN-BOXの燃費は18.1~21.6km/Lなので「基準値」には届いていないことになる(そもそも純ガソリン車では基準達成は難しいだろう)。
ここらへんがややこしいところなのだが、2030年の燃費規制はモデル単体ではなくメーカー全体の平均値(CAFE方式)をとるので、ホンダ全体でBEVやもっと燃費のいいハイブリッド車をたくさん売れば、基準クリア可能となる。ホンダは先頃のビジネスアップデートで「2028年にN-BOXのBEVを発売する」と公表しているので、「N-BOXを一気に全部BEVにする」だとか「ハイブリッドグレードを導入する」とかではなく、「N-BOX全体のうち、1/3くらいをBEVにして、(ユーザーが購入しやすい価格の)純ガソリン仕様をギリギリまで残す」という選択肢もある(それでも「電動車ではない」というところがネックになるかもしれないが)。現在は2026年。新燃費基準と東京都の規制開始まであと4年。ホンダはどんな戦略を選ぶのか。答え合わせは「国民車」N-BOXの、次のマイチェンかフルモデルチェンジの時となる。
JOYに“BLACK STYLE”登場、N-BOXは新色ルーフでオシャレに
CUSTOM以外のタイプにも、それぞれ個性を際立たせる変更が加えられている。
アクティブな雰囲気が持ち味のN-BOX JOYには、新たにラウンドタイプのフォグライトを標準装備。HONDAのレターロゴが際立つ専用フロントグリルが特徴の「アクティブフェイスパッケージ」も一部タイプに標準装備化された。さらに、洗練された個性を際立たせる特別仕様車「BLACK STYLE(ブラックスタイル)」を新設定。ヘッドライトガーニッシュやHONDAレターロゴ、リアエンブレム、ハーフホイールキャップ、バンパーガーニッシュなどにブラック加飾を施し、引き締まった印象の外観に仕上げた。インテリアもシートや荷室表皮のチェック柄にブラックを採用し、ピアノブラック加飾とアンバーのインテリアイルミネーションで、アクティブな大人っぽさを演出している。

シンプルさと親しみやすさが持ち味のN-BOXは、フロントロアグリルやリアテールゲートガーニッシュにメッキ加飾を追加し、端正な佇まいに磨きをかけた。特に「N-BOXファッションスタイル」は、2トーンルーフの色をホワイトへと刷新。オフホワイトの電動格納式リモコンドアミラーやアウタードアハンドル、カラードフルホイールキャップと組み合わせ、よりオシャレな印象を強めている。
なお、今回の改良モデルからは軽ガソリン車として初めて高艶クリアを外装塗料に採用し、ボディー全体の艶感も向上させた。
見逃せないのが、車いすのまま乗り降りできるスロープを備えた「N-BOXスロープ」「N-BOX CUSTOMスロープ」だ。運転席ハイトアジャスターがスロープ仕様車全タイプに標準装備となったほか、N-BOX CUSTOMスロープではバックドアランプをLED化し、足元の視認性を向上。日本では2040年に10人に1人が要介護になると推計されるなか、N-BOXスロープは2024年まで7年連続で軽スロープ車の販売台数No.1を獲得しており、福祉車両としての存在感も着実に高めている。
価格と装備はどう変わった? グレード別に見る進化点
装備面では、快適性・利便性を高めるアイテムが拡充された。全タイプに標準装備されるのは、センターUSBチャージャー(Type-C、3A、2個付)と、運転席・助手席のシートバックアッパーポケット(これ便利!)。一部タイプには、9インチHonda CONNECTナビ+ETC2.0車載器、マルチビューカメラシステム、LEDフォグライト、ステアリングヒーター、本革巻きステアリングホイール、本革巻きセレクトレバー、LEDルームランプなどが標準装備される。
価格(消費税10%込み、N-BOXスロープ・N-BOX CUSTOMスロープは非課税)は、エントリーのN-BOX(FF)が176万8800円から、最上級となるN-BOX CUSTOMコーディネートスタイルターボ(4WD)は274万3400円まで、幅広いラインアップを揃える。主なグレードの価格は以下の通り。
・N-BOX(FF):176万8800円
・N-BOXファッションスタイル(FF):186万7800円
・N-BOX CUSTOM(FF):199万4300円
・N-BOX CUSTOMコーディネートスタイル(FF):248万1600円
・N-BOX JOY(FF):198万1100円
・N-BOX JOY特別仕様車BLACK STYLE(FF):238万5900円
・N-BOXスロープ(FF):194万6000円
・N-BOX CUSTOMスロープ(FF):244万3500円
・N-BOX CUSTOMターボ(FF):243万6500円
・N-BOX JOYターボ特別仕様車BLACK STYLE(FF):259万2700円
なお、9インチナビやETC2.0、ドライブレコーダー用の映像線をあらかじめ工場で装着することで、ディーラーオプションとして後付けする場合と比べて総支払額を抑え、残価設定型クレジットを利用した際の月々の支払い額も低減できるよう工夫されている点も、今回の改良の隠れたポイントだ。
カーナビやドラレコはディーラーオプションの王道といってもいい。今回の施策は「メーカーオプションにしたほうが安くなるから」という見立てで、確かにユーザーにとってはありがたいが、販売店にとっては痛手になりそう。とはいえ最近は残価設定ローンでの購入も増えており、なにより競争が激化したことにより、「ライバルよりすこしでも安くなるなら」ということで、販売店を納得させる…という仕掛けと見た。
純正アクセサリー&MUGENパーツで自分だけの一台に
株式会社ホンダアクセスからは、あわせてCUSTOM用の新しいエクステリアコーディネート「SPORTY STYLE(スポーティー スタイル)」が発売される。フロントグリル(3色展開)やフロントロアーグリルガーニッシュに加え、Hondaスポーツを象徴するCIVIC TYPE Rのボディーカラーとしても知られる“フレームレッド”を採用したデカールとドアミラーカバーを組み合わせ、スポーティーな存在感を演出。10月上旬には専用開発の15インチアルミホイール「MS-052」も追加される予定だ。インテリア用品としては、サンシェード内蔵の大型ルーフコンソールやナビ連動型ドライブレコーダー、リサイクルPET素材を使ったフロアカーペットマットなども用意される。
また、無限(MUGEN)からもCUSTOM専用のエアロパーツやデュアルエキゾーストシステム、パフォーマンスダンパーなどが展開されており、好みに応じてより個性的な一台に仕上げることも可能だ。



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