いまや世界第6位の自動車メーカーに急成長した中国のBYD。そのBYDが海外の自動車メーカーとして初めて、日本の軽自動車規格に合致したスーパーハイトワゴン、ラッコを登場させた。注目の「軽EVの黒船」を国沢親方が正直評価!!
※本稿は2026年8月のものです
文:国沢光宏/写真:中里慎一郎
初出:『ベストカー』2026年9月26日号
発表から2週間で1000台受注!

●BYD ラッコの注目スペック
・最高出力64ps/最大トルク16.3kgm
・総電力量:ラッコ300は35.84kWh、ラッコ200は22.40kWh
・一充電あたりの航続距離:ラッコ200は210km、ラッコ300は320km
※参考:日産 サクラ
・最高出力64ps/最大トルク19.9kgm
・一充電あたりの航続距離:180km
●BYD ラッコのラインナップと価格
・ラッコ200=214万5000円(-CEV補助金15万円)=199万5000円
・ラッコ300プラス=239万8000円(-CEV補助金15万円)=224万8000円
・ラッコ300プレミアム=249万7000円(-CEV補助金15万円)=234万7000円
※参考:日産 サクラ
S=244万8600円、X=259万9300円、G=299万8600円(CEV補助金58万円)
* * *
BYD ラッコが発表後の2週間で1000台という受注。全国で約70店舗というディーラーの数を考えれば予想以上の売れゆきといっていい。
ちなみにラッコはGWあたりから事前展開していたものの、安全装備に代表される車両の詳細なスペックや価格を公表していなかった。市販車を見て「なるほど!」とわかる内容も少なくない。以下、簡潔に紹介しよう。
まず安全装備。意外なことにすべての点で軽自動車というより白ナンバーの乗用車レベルだった。
衝突安全性はフルエアバッグのほか、エンジンルーム内の“潰れない部品”を床下に移動させることで、Bセグ車と同じ程度のクラッシャブルゾーンを確保している。
さらに後席のシートベルトにプリテン式(衝突時に炸薬で緩みを巻き取る機能)を採用。ハンドルもテレスコ付きのため、エアバッグと乗員の距離を調節できる。
ADASは画素数の多いCMOSカメラとレーダーを併用した本格派。スペックを見ると競合車を圧倒する。ぜひJNCAPの試験対象車にしてほしい。
幼児を乗せることの多いスーパーハイト系の軽自動車ということもあり、電動スライドドアやパワーウィンドウの挟み込みチェックをしてみたが、すべて大人の小指で確実に作動した。軽自動車ユーザーにとってタイヤ空気圧警告も安全に直結する。
内装をチェックしたらびっくり!
リアシート&ラゲッジの使い勝手をN-BOXと比べてみたら、もう大笑い。ラッコのリアシートまわり、N-BOXの完全コピーでした。シートのアクションをはじめ、ラゲッジの基本構造まで同じ。そればかりかコンビニフックを追加しているなど、N-BOXより使いやすい。
BYDというメーカー、カローラのコピーからスタートしたことを思い出す。とはいえN-BOXは評判いいため文句なしです。
走りはよくできた電気自動車である。1200kg超えの車重を気にする人もいるようだけれど、ダンパーのサイズやリアのディスクブレーキ、大きな容量を持つ電動パワステのモーター等々、車重に見合ったスペックを持たせているようだ。
すでにネットで多くの同業者が高く評価しているとおり、ベストカーの読者諸兄のようなクルマに対する造詣が深い人でも「いいね!」と思えるレベル。ぜひディーラーで試乗してみていただきたい。
●BYD ラッコ300プレミアム 主要諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1800mm
・ホイールベース:2520mm
・最小回転半径:4.8m
・車両重量:1230kg
・モーター最高出力:64ps
・モーター最大トルク:16.3kgm
・総電力量:35.84kwh(200は22.4kwh)
・一充電あたり走行距離:320km(200は210km)
・サスペンション前/後:マクファーソンストラット/トーションビーム
・価格:249万7000円

























コメント
コメントの使い方