アルファロメオの魅力と大きな課題 カッコいい車の代名詞が売れていない…??

アルファロメオの魅力と大きな課題 カッコいい車の代名詞が売れていない…??

 熱狂的ファンの存在する輸入車では、MINIが有名だが、それに負けず劣らず熱いファンが存在するのがアルファロメオだ。

 アルフィスタなる言葉が昔から日本でも浸透しているとおり、世界的に人気が高いイタリアンブランドだ。

 まず、アルファロメオ人気は日本が顕著なのか? それとも世界的なものなのだろうか? そしてアルファロメオの人気の理由は過去の名声、つまりブランド的遺産なのか?

 現在日本で購入できるモデルの魅力を訴求しつつ、日本人がアルファロメオが好きな理由、克服すべき課題について岡本幸一郎氏が考察する。

文:岡本幸一郎/写真:FCA

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アルファロメオのグローバル販売台数はそれほど多くない

 ドイツ勢が圧倒的に強い日本の輸入車市場でも、存在感を発揮している非ドイツ系ブランドがいくつかある。アルファロメオもそのひとつ。

 販売台数としてはそれほど多くなく、ここ10年では2012年の4452台がピークで、2014年以降は3000台に達していないというのは意外に感じたのだが、容姿が目立つせいか実際の台数よりも売れているように錯覚していたようだ。

日本では2009年から販売を開始したミトは、アルファロメオの販売台数増強に大きく貢献したが、現在は販売していないため、全体の台数が大きく減っている
日本では2009年から販売を開始したミトは、アルファロメオの販売台数増強に大きく貢献したが、現在は販売していないため、全体の台数が大きく減っている

 あるいはアルファロメオが持つ魔力によって、無意識のうちに贔屓目で見てしまっていたせいかもしれない。

 アルファロメオは日本だけでなくグローバルでもあまり売れていない。実は、もっとも多かった1980年代でも、せいぜい18万台程度だったという。

 もっと売れているイメージがあったのだが、意外とそうでもなかったことと、それが意外やヒットモデルの「156」の時代ではなかったことはちょっと驚いた。

アルファロメオの少年を咥えた蛇がモチーフとなっているエンブレム、盾形のフロントグリルに魅せられている人は少なくない
アルファロメオの少年を咥えた蛇がモチーフとなっているエンブレム、盾形のフロントグリルに魅せられている人は少なくない

 それでもアルファロメオは話題にことかかない。ブランド力は極めて高く、熱狂的な多くの愛好家に支えられている。たとえ売れていなくても人気はあるという不思議な位置づけのブランドである。

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