2020年7月15日、ついにワールドプレミアを果たした日産アリア。
昨年の東京モーターショーでコンセプトカーが公開され、本誌ではこれまで「今年後半に販売開始の計画」とお伝えしてきたが、今回正式に「2021年中盤、日本から市販開始予定」と発表された。価格は500万円程度からとなる。
発表後の反応も上々、登場が待ち遠しい! ということで、今回はアリアについて今わかっていること、そこに集められた日産の知見の粋を全方位から詳報したい。
【画像ギャラリー】カラーリングなど本文に載せきれなかったトピックも含めて、日産アリアの魅力を特集!
※本稿は2020年7月のものです
文・写真:ベストカー編集部/撮影:平野 学、中里慎一郎
初出:『ベストカー』 2020年8月26日号
■ハリアー RAV4などよりも短く、CX-5に近いサイズ感
全長4595mm、全幅1850mm、全高1655mmというボディサイズは、マツダCX-5に近いサイズ感だけど、ホイールベースが2775mmと長く、前後のオーバーハングが短く、クーペルックのラウンドしたルーフと大きく傾斜したバックドアが作り出すフォルムは、クロスオーバーSUVという既存のジャンルで言い表せない“新ジャンル”を感じさせる。
実際現車を見ると、それ相応のボリューム感はあるものの、大きい! という印象はなく、シュッと伸びやかな、スタイリッシュな佇まい。
■2タイプのバッテリーそれぞれに2WD&4WD設定
バッテリーについての詳しい解説はギャラリーを御覧いただきたいが、65kWh仕様と90kWh仕様があり、それぞれに2WDと4WDが設定される。
65kWh仕様の2WDは160kW(217ps)、300Nm(30.6kgm)、もっともハイパワーの90kWh仕様の4WDだと実に290kW(394ps)、600Nm(61.2kgm)という高出力。航続距離は仕様により430~610kmとなる。
■先進的デザインのインテリア
ドアを開けると、インテリアはいかにも“先進車”といった感じで、メーターなどを表示する2つの12.3インチ液晶パネルがドライバーの正面に配置され、インパネにはパワースイッチ以外の物理的スイッチはない。
ブラックアウトされたインパネはパワースイッチをオンにするとエアコン操作アイコンが浮かび上がる。手を触れると、操作感が振動により伝わるので、運転中に手探りでも操作可能。
室内を覗き込むととにかくフロアがフラットで広い! 前席足元は奥に深く、ドライビングポジションは自由度が高い。
センタートンネルの突起がないため後席足元はフラットで、また前後空間に余裕があり楽な姿勢で座ることができる。
これは、フロア下に配置したバッテリーケースにクロスメンバーを組みこむことで実現。
またエンジンがないため、エアコンユニットをフロントフード内に配置するなど、EV専用車ならではのパッケージングによるメリットを生かしたもの。
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