スバルの命運を握る新型WRXは2021年から登場!!!

 2020年8月20日より新型レヴォーグの予約受付が開始されることが、すでにスバルのWebサイトでも明らかにされており、いよいよ10月の正式デビューに向けたカウントダウンが始まっている。

 さて、新型レヴォーグに続いて開発が進められているのがWRXシリーズだ。2019年12月23日をもって注文受け付けを終了したWRX STI。そして2020年7月6日の年次改良でSTIスポーツに1本化されたWRX S4。

 はたして、スバルの威信をかけたこの2車種は今後どうなっていくのか?

 これまでも幾度にもわたり、新型WRXシリーズの開発情報をお伝えしてきたが、さらなる新情報をつかんだので、その細部を解き明かしていきたいと思う。


文/ベストカー編集部
写真/ベストカー編集部 スバル
CGイラスト/ベストカー編集部
初出/ベストカー2020年8月26日号

【画像ギャラリー】電撃的に超進化した新型WRX STI/S4を写真でチェック!


WRX S4は2021年中盤にデビュー!

2020年7月6日の一部改良でWRX S4はSTIスポーツの1グレード展開となった
2020年8月20日から予約受付が始まる新型レヴォーグ

 基本的には、新型WRXシリーズは、間もなく登場する新型レヴォーグのセダン版と思っていただいて間違いない。

 もちろんプラットフォームはSGP(スバルグローバルプラットフォーム)で、レヴォーグと同時並行的に開発が進められてきた。

 ボディ構造も、レヴォーグで自慢の高剛性フルインナーフレーム構造を採用し、ワゴンのレヴォーグに対し、後部バルクヘッドを持つ3BOX車体のWRXシリーズは圧倒的に高剛性化がしやすく、同じ剛性を確保するなら軽量化にもつながるという。

新型WRX S4の予想CGイラスト(ベストカーが製作したもの)。タイヤサイズやブレーキローター、キャリパーなどがSTIと比べて小さいため全体的な印象は相対的にやや"おとなしめ"
フォルムはVIZIVコンセプトの特徴を盛り込んだものになるという(CGイラストはベストカーが製作したもの)

 まずは来年、2021年中盤にWRX S4がデビューする。しかしこの時点でWRX STIは同時デビューとはならない。

 開発現場に近い情報筋によれば、まずはレヴォーグの開発があり、同時並行してWRX S4を開発。レヴォーグは新開発水平対向4気筒1.8Lターボを搭載するのに対し、S4はFA24型、水平対向4気筒2.4Lターボを搭載する。

 排気量も違えば出力もまったく異なる2つのパワートレーンを同時開発するだけでも大変なのに、さらにハイパフォーマンスを求められるSTIのエンジンやそれにマッチさせたシャシー開発に割ける余裕がない、という。

 レヴォーグには、実はWRX S4デビューの頃に同じFA24ターボ搭載モデルが追加される計画で、この両車はまさに兄弟車のように同時開発されているのだ。

 ちなみにS4に搭載されるFA24ターボについては、「ターゲットとしてみているのはベンツA35AMGあたりですが、エンジンはオーバー300psなど、数字にこだわることはせず、280〜290psに抑えてでも、トルク特性など、トータルバランスのよさを狙っています」と関係者は証言する。

新型WRX STIのデビューは2022年前半!

2019年12月23日の注文受付をもって生産が終了となったWRX STI。555台限定のEJ20ファイナルエディションは優先購入権の応募は2019年11月11日で締め切られ、最終的な応募総数は約1万3000件だった
大きく張り出した前後フェンダーにより、全幅は1800㎜程度になる新型WRX STI(CGイラストはベストカーが製作したもの) 
シャシーの強化も万全で、軽量鍛造アルミホイール、大径ブレーキローター、大型対向ピストンキャリパー、トランクリッドには大型リアスポイラーが装着される(CGイラストはベストカーが製作したもの)

 STIのデビューは、S4の投入から1年半程度遅れて、2022年前半になるという。これは先に説明した開発工数の問題だけではなく、CO2排出量の総量規制(CAFE規制)との関連もあるのだという。

 つまり、燃費を大幅に引き下げるコンパクトカーや本格的ハイブリッドを持たない現在のスバル車ラインナップでは、到底規制をクリアできないのだという。

 WRX STIのような燃費には厳しいハイパフォーマンスモデルを販売するためには、スバル車全体での低燃費化が急務で、そのためにも電動化率を高めるなどが必要。

 海外向けクロストレックに加えてPHVの車種を増やしたり、トヨタとの共同開発が進むピュアEVの市販化などを見据え、2020年までの期間が必要だという関係者の声もある。 

 それでも、新型WRX STIはハイパフォーマンスと同時に燃費も大幅に改善されるという。

STIは最高出力400ps、最大トルク50㎏m程度か

FA24の排気量は2387㏄。S4では最高出力300ps前後となるが「馬力の数字にこだわるのではなく、トルク特性のバランスを重視したチューニング」という情報もあり、280〜290ps程度の可能性もある
STIはピストン、コンロッドの重量誤差を厳密に管理し、クランクシャフトのダイナミックバランスを高めることで高精度なフィーリングを味わえるという。最高出力は400ps程度、最大トルクは50㎏m程度になるか

 搭載されるエンジンはS4にも搭載されるFA24ターボだが、内容的には”別物”だという。

 最近のターボエンジンでは、同一ユニットで制御系のチューニングでパワー特性を大きく変化させ、何タイプものバリエーションを作ることが一般的。

 とはいえ、STIの名を冠する以上、ピークパワーだけを追い求めるのではなく、アクセルに対するレスポンスや吹け上がりのフィーリング、ピックアップ感など、ドライバーの感性に訴えかける部分を重視したチューニングを進めているという。

 現段階では確定的な情報ではないものの、これまでのEJ20型がそうであったように、STIモデルではピストン、コンロッドの重量差や、クランクシャフトのダイナミックバランスなど、部品誤差の管理レベルを高め、高精度なエンジンを組み上げるなど、徹底した差別化が検討されているという。

 狙うはメルセデスベンツA45 AMGの421ps/51.0kgmだが、STIもスペックの数値よりも、ドライバーが感じるフィーリングや、実際の速さを重視する方針にブレはないとのこと。

大型リアスポイラーやフェンダー形状などS4とボディ形状に大きな差異はないのは現行型同様。しかしエンジンフードのエアインテークの内側やフェンダー内部の構造など目に見えない部分での差異は大きい(CGイラストはベストカーが製作したもの)
大型のリアスポイラーが装着される新型WRX STI(CGイラストはベストカーが製作したもの)

 エクステリアについては、これまでのスバル車は、コンセプトモデルから市販車になるとがっかりさせられたと言われることが多かったが、S4のエクステリアはヴィジヴパフォーマンスコンセプトをかなり忠実に再現できたというから期待したい。

 インテリアデザインについては、基本的に新型レヴォーグを踏襲するといい、縦画面の大型モニターが印象的だという。トランスミッションは、S4はCVT、STIは3ペダルの6速MTというのは、現行型同様だ。

 2021年中盤デビュー予定のWRX S4、そして、1年半程度遅れた2022年前半に登場予定の新型WRX STI。きっと我々が期待する以上のモデルとなって登場するはずだ。早くも待ち遠しい!

新型WRX STIが仮想敵に据えているメルセデスAMG A45S 4MATIC
A45S AMG 4MATICに搭載される2L、直4ターボエンジンは421ps/51.0kgmを発生。トランスミッションは8速AMGスピードシフトDCT

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