日産は北米で販売するミドルクラスSUVのローグの新型モデルを、2020年6月15日に世界初披露すると同時に車両スペックなどを公表。
その後、9月下旬にローグの生産などについての情報をアップデートしていたが、10月5日に車両価格、発売開始時期について正式発表。これで、新型ローグについての情報はすべて揃ったことになる。
新型ローグは北米で3代目となるが、ご存じのとおり、ローグは日本で販売されているエクストレイルだ。
つまり、新型ローグを研究することによって、日本仕様のみに設定されるものを除けば、日本で販売される新型エクストレイルのことがほぼわかる。価格が判明したことにより、新型エクストレイルの価格の目安にもなる。
新型エクストレイルが北米で先行発売されるかたちとなった新型ローグの魅力に迫る。
文:ベストカーWeb編集部/NISSAN、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】新型ローグの細部をチェックすれば2021年登場の新型エクストレイルが丸わかり!!
オフロード色を強めてタフさアピール
新型ローグのボディサイズは、全長4648×全幅1839×全高1699mm(インチをミリに換算)で先代ローグと比べると、全長で1.5インチ(約38mm)、全高で0.2インチ(約5.1mm)抑えられていて全幅は同じだから、ほぼ同サイズと考えて問題ないだろう。
ただし、運動性能、快適性、安全性能を高めるために新型のプラットフォームが採用されているので期待感も高まる。
エクステリアデザインは、厚みを増したフロントマスク、力感溢れるVモーショングリル、前後フェンダーに装着される未塗装でブラックのフェンダーアーチにより、オフロードをイメージさせるタフなものとなっているのが最大の特徴だ。
フロントマスクは、上下二分割されたヘッドランプにより、シャープな印象を与える。
アーバンSUVからオフロードテイストを強めて大成功しているトヨタRAV4と同じ手法とも言える。日産は新型ローグのデザインに対して、Adventuer(冒険的)と称している。
外観とは対照的な高級感のあるインテリア
いっぽうインテリアは、オフロードテイストを増したエクステリアに対し、一転ラグジュアリー仕様で質感は高い。ファブリックシートと本革シートではイメージもかなり変わるが、本革シートの高級感はかなり魅力的だ。
インパネのデザインも助手席側から運転席側にまで張り出した一体のパネルが特徴的で、これにより、運転席側は飛行機のコックピットを彷彿とさせる雰囲気に仕上げられている。
フルカラーの10.8インチヘッドアップディスプレイと12.3インチのデジタルメーターを統合することで、車両情報を取得しやすくしている。そしてセンターには9.0インチのタッチスクリーンを装備する最新のインターフェイスを誇る。
注目のe-POWERは日本のエクストレイル専用!?
パワートレインは、先代ローグ同様に2.5L、直4DOHCが搭載されるが、改良を受けた新タイプとなり、最高出力181ps、最大トルク25.0kgmをマークする。これは旧型に比べて、11psアップとなる(最大トルクは同じ)。
このエンジンに組み合わされるトランスミッションはマニュアルモード付きエクストロニックCVTで、パドルシフトも装備されているのは旧型と同じだが、バイワイヤー方式となっているのが新しい。
日本で販売されるエクストレイルには、e-POWERの搭載が有力視されているが、ローグのパワートレインはこの1種類の組み合わせのみで、全車共通だ。
北米で販売される新型ローグは、S、SV、SL、Platinumの4つのグレードが用意され、駆動方式はそれぞれFFとAWDを選択することができる。
走りの新装備としては、FF、AWD全車にビークル・モーション・コントロールが装備される。
FFはスポーツ、ノーマル、エコの3モード、AWDはオフロード、スノー、スタンダード、エコ、スポーツの5モードがそれぞれ設定されている。
なお、AWDシステムは新開発の電子制御クラッチを搭載することで、前後トルク配分の最適化、迅速化など大幅に進化しているという。
コメント
コメントの使い方