新型カングーのデザインにはベンツが影響?
あくまで推測だが、カングーの姉妹車である「メルセデス・ベンツ シタン」のデザインに、本家であるカングー側が引っ張られてしまったせいではないかと思われる。
シタン(Mercedes-Benz Citan)は、ダイムラーとルノー日産アライアンスの提携から2012年に生まれたカングーベースの小型商用車。要するに「ベンツ顔のカングー」である。
2代目カングーをベースに作られた初代シタンと、本家である2代目カングーのフロントフェイスはまったくの別物だった。
しかし、2代目カングーのフェイスは、何らかの「大人の事情」により、ドイツ車であるシタンっぽいもの、すなわち「筋肉質で彫りが深く、キラキラした部品が付いてる顔立ち」にすると決定されたのだろう。
カングーらしさは新型でも健在か
それゆえ、シンプルな道具っぽさこそを愛した従来からのファンが、新型の写真を見て「嗚呼……」とため息をついているわけだが、ため息をつくのはまだ早いと、筆者は考えている。
というのも、まだ細かいスペックも発表されていないので詳細はもちろん不明だが、「あのカングー」の最新作なのだから、乗り味や使い勝手は良いに決まっている。そこは、何ら心配する必要はない。
問題はマッチョ系になってしまったデザイン(特にフロントフェイス)なわけだが、これも、カスタマイズというか「ドレスダウン」でなんとかなると思われるのだ。
発表された写真を見ると、確かに乗用バージョンの新型カングーはちょっと勘弁してほしいぐらいのマッチョ顔だが、「カングーバン」や「エクスプレス バン」、あるいは「エクスプレス」のほうは、まあまあのシンプル系である。
これを手本にドレスダウンを行えば、つまり「バンパーを黒い樹脂製のものにする」「ついでにホイールも黒の鉄ちんに替える」などすれば、けっこう悪くない感じになるのではないか?
そもそも筆者がかつて乗っていた初代カングーでも、中途半端にアルミっぽいホイールキャップは外してしまい、黒い鉄ちんホイールをむき出しにするというのが、愛好家の間ではほぼデフォルト。新型でも、おそらくはそのようなドレスダウンが積極的に行われることだろう。
……なんてこと書くために、新型の乗用バージョンの写真を何度も繰り返し見ていたら、実はけっこういい感じに見えてきた。いや「いい感じ」というほどではないが、少なくとも「悪くない感じ」には見えてきたのだ。
ということで結論としては、今は「なんだこりゃ!」みたいに見える新型カングーのデザインにも、我々はすぐに「慣れる」はずだ。
そして、そのうえで少々のドレスダウンをしてやれば……ビジュアル面での問題はほぼなくなり、あとは新型としての優秀な機能だけが光る、という結果になるはずなのだ。たぶん。
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