2017年12月25日、スズキは新型車「クロスビー」を発表、同日発売しました。1Lの直噴ターボエンジンを搭載した登録車(軽自動車ではない、という意味)で、年末年始にかけて多くのテレビCMが展開されています。
このクロスビー、(外観はそっくりの)ハスラーなみに売れるのでしょうか? スタイルといいデビューの経緯といいソックリなのですが……。
クロスビーの特徴とともに、ハスラーなみに売れるかどうかを、自動車ジャーナリストの片岡英明氏に伺いました。
文:片岡英明 写真:平野学
■モーターショーで注目を集め、年末に発売して初売りで拡販
2017年秋に開催された第45回東京モーターショーに、スズキは2台の市販予定モデルを参考出品した。そのうちの1台がコンパクトサイズのクロスオーバーSUV、「クロスビー」だ。
何か似ている、と思ったら、スズキはこれと同じことを4年前にもやっていたのである。2013年秋の東京モーターショーに参考出品し、センセーションを巻き起こしたのがハスラーだった。
ショーで注目を集め、年明けの1月に正式発売に移している。ご存じのとおり、ハスラーは発売後、大ヒット。
クロスビーも同様の手法を用いて登場した。モーターショーでベールを脱ぎ、その余韻を残したまま12月25日に発表されたのだ。
このクロスビー、エクステリアデザインはビッ グハスラーと言えるほど似ている。兄弟車と思ってしまうほど瓜ふたつのフォルムなのだ。とくにサイドビューはハスラーと同じ雰囲気のまとまりである。
大きく違うのは全幅だ。「軽規格」の制約がないため、ハスラーより全幅を195mm広げた。
パワートレインは、ブースタージェットのニックネームを持つ1Lの直列3気筒DOHC直噴ターボにモーターの組み合わせだ。俗に言うマイルドハイブリッドである。
優れたドライバビリティに加え、実用燃費もいい。動力性能の余裕はハスラーを上回る。また、4WDシステムの潜在性能もハスラーの一歩上をいく。
先進安全装備もサポカーSワイドに該当するものを盛り込んだ。デュアルセンサーブレーキサポートに代表される運転支援の安全装備、これもクロスビー は大きく進化させている。
当然、ボディサイズは大きいからキャビンの広さもハスラーを相手にしない。フロントシートはひと回り大きく、座り心地もいい。リアシートもゆったりとくつろげる広さと快適性を確保した。
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