スバルの新コンセプトカー「ヴィジブSTI」の正体は

■2018年はSTI社の30周年記念イヤー

 今回、STIが次世代のコンセプトカーを発表した背景には、STI社が1988年4月に創設され、今年30周年を迎えることにある。その節目として、スバルとSTIが目指す将来像をファンに披露したかったという狙いがある。

 先にも述べたが、ベースである「SUBARU VIZIV PERFORMANCE CONCEPT」は、あくまで「スバルのハイパフォーマンスカーの将来の方向性」をしめすもの。

東京オートサロン会場ではこの大きなリアウィングが注目を集めていた
東京オートサロン会場ではこの大きなリアウィングが注目を集めていた

 これがこのままWRXとなるわけではない、としながらも、コンセプトカーをSTIとした手法は、リップスポイラーなどのバンパーへの加飾、サイドスカート、大型リヤスポイラーなどを加えるなど、デザイン上の違いは、現行型WRX STIと同様だという。

 つまりこの「STI版VIZIV」は「新たなコンセプトカー」というわけではなく、基本的な部分はVIZIV PERFORMANCE CONCEPTと同一で、違いはSTIパーツだけ。コンセプトカーのさらにチューニングした仕様という、珍しいコンセプトカーといえる。

 WRX S4同様に、これがWRX STIであるとは断定できないものの、次期型となってもWRX S4とWRX STIのスタイリング上の関係性は強いが、それぞれが持つ世界観はしっかりと守られるともいえる。

 今回の出品車についてもメカニズム的な説明・言及はなく、エンジンやトランスミッション、先進安全機能なども不明だ。ただ別の取材時に、STIのパフォーマンスの象徴ともいえるEJ20型エンジンの将来はまだあるという話も耳にした。

 「グランドツーリング」を志向するS4と、「スポーツカーテイスト」を追求するSTIというそれぞれの個性は、きっと次期モデルにも、しっかりと受け継がれ、我々の前に現れるだろう。

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