超硬派なジープに史上初電動車登場!! ラングラー4xeはPHVでもオフロード最強か

■ラングラーはPHVでヤワになっていないのか?

ラングラー4xe。基本的に前輪の駆動はエンジンが、後輪の駆動はモーターが担当する
ラングラー4xe。基本的に前輪の駆動はエンジンが、後輪の駆動はモーターが担当する

 ベースとなっているのは、4ドア・モデルの「アンリミテッド」だ。最も強力なルビコンでは33インチの大径タイヤを履いていることもあって、最低地上高は27.4cmと通常のルビコンより7.4cmも高い。

 アプローチ・アングルは44度、ブレークオーバー・アングルは22.5度、デパーシャー・アングルは35.6度と、その数値は相当に本気な仕様だ。ここだけ見ても、PHVのモーター駆動を悪路の走破にたっぷり活かそうという意志が強く感じられる。

 そもそもラングラーは、ジープ・ブランドの中でも最強のオフローダー。他のモデルでは別格的に仕立てられたハイエンド・グレード、トレイルホーク以外には備えつけられない“トレイルレーテッド”のバッジを全てのグレードが持たされている。

海外仕様のラングラー4xeには、その走破性の証である“トレイルレーテッド”のバッジがしっかりと付けられている
海外仕様のラングラー4xeには、その走破性の証である“トレイルレーテッド”のバッジがしっかりと付けられている

 トラクション(駆動性)、渡河性能、機動性、アーティキュレーション(接地性)、地上高などにまつわる、開発陣自らがドMかと思うほどハードルを上げた過酷にして高度なオフロードでの性能試験に合格した証であり、まさに“どこにでも行ける”を具現化してるモデルのみに与えられるバッジだ。

 ラングラー4xeも、海外での報道やジープのメディアサイトなどで確認する限り、トレイルレーテッド・バッジは全グレードに備わっている模様。当然だろう。いくら電動化するからといって、80年にわたって築き上げてきたオフロード最強の誇りを捨てるわけなどないのだ。

■日本導入も濃厚! ラングラー4xeの肝となるPHVの実力

ドライバーのほうでは難しいことを考える必要はない。イージーに、かつワイルドにドライブできる
ドライバーのほうでは難しいことを考える必要はない。イージーに、かつワイルドにドライブできる

 肝心の仕組みはといえば、ひとつめがエンジンの前側に備わるモーター・ジェネレーター・ユニット、ふたつめが8速のトランスミッションにトルクコンバーター代わりに組み込まれるモーター・ジェネレーター、という2モーター式。

 エンジンとモーターの間には2つのクラッチが介在していて、その動きも含めて総合的に電子制御される。

 さらに通常のラングラー4xeは、2.72:1のローレンジ・ギアを持つ2速トランスファーケースを備えるセレクトラック4×4システムと組み合わせらる。

 ラングラー・ルビコン4xeには4:1ローレンジ・ギア比の2速トランスファーケースやオン/オフが可能な電子式スウェイバーなどを持つジープ最強のロックトラック4×4システムを組み合わせられる。

 先述のレネゲード用の4xeシステムも優秀だったが、間違いなくそれより遙かに進んだ高度システムである。

 搭載するエンジンは、4気筒の2Lターボで、単体では273psのパワーと400Nmのトルクを発揮。そしてモーターが稼ぎ出すぶんを上乗せすれば、パワーは380ps、トルクは637Nmとなる。

 その数値は476psのV8ユニットを搭載する最新の“ルビコン392”に次ぐ強力なもの。4WDシステムの違いを考えると、最もオンロードにもオフロードにも強いラングラーは、ルビコンの4xeということになるかもしれない。

 しかも4×eは17kWhのリチウムイオン・バッテリーをリアシートの下に搭載し、最大40kmをゼロエミッションで走行できるほか、米国環境保護局の予想燃費では50mpg(=21.257km/L)という数値。

 ジープを選ぶ多くの人は、美しく心地好い大自然を愛していることだろう。地球の自然環境を大切にしたい気持ちだって強いはずだ。美しい空気を素直に美味いと感じ、静けさに心地好さを覚えることだろう。モーターとバッテリーを利用して走るクルマとジープ・ブランドの親和性は、そう考えると物凄く高いのだ。

 まだ正式なアナウンスには至ってないが、おそらくラングラー4×eは日本に導入される。時期としてはこの2021年の後半か、あるいは2022年の前半辺りというのが濃厚だろう。早く詳細を知りたいところだが、僕達は上陸を楽しみに待つしかない。

【画像ギャラリー】本格オフローダー、ジープ ラングラーのPHV版ラングラー4xe(フォー・バイ・イー)を見る!!

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