使い勝手の良いキャビン
先代の面影を残すエクステリアとは異なり、インテリアは全面刷新された。新型ルーテシア同様に、「スマートコクピット」と名付けたドライバー中心の操作性と視界に優れたコクピットデザインを採用。液晶モニターをメインとした新メーターパネルと独立デザインのインフォテイメントシステム「EASY LINK」が装備し、車両情報をわかりやすく、表示する。
EASY LINKは、スマートフォンとの接続が可能で、アプリによるナビゲーションシステムも表示できる。さらにエンタメ機能として、BOSE社と共同開発した高音質なサラウンドシステムを搭載し、ドライブの盛り上げにもひと役買ってくれる。
フロントシートデザインも見直されており、座面の拡大とサイドサポートの強化によるホールド性が高められた。またシートヒーターも標準化もトピックのひとつだ。
ホイールベースと車幅の拡大の恩恵を受ける後席は、レッグスペースがクラストップレベルの221mmに。これは従来型よりも17mmも大きい。さらに左右席間の距離も40mm拡大されたことで、ゆとりある空間となった。そして先代同様にスライド機構も継承されている。
ラゲッジスペースは、標準時で536Lを確保。6:4分割式リアシートをフルフラット化すると1235Lまで拡大可能。可倒式リアシートと後席のスライド機構を活用すれば、荷物と乗員にあわせた最適なレイアウトを作り出すことができる仕掛けだ。
アライアンスをフル活用したメカニズム
新世代ルノー車であるキャプチャーには、ルノーのアライアンスを活かした最新のメカニズムが取り入れされた。プラットフォームは、日産と共同開発した小型車向けプラットフォーム「CMF-B」を採用。
さらに日本仕様のパワートレインは、ルーテシア同様、最も高性能なガソリン仕様である1.3Lの4気筒直噴ターボエンジンに、7速DCTの組み合わせとした。ただサイズアップとSUVに相応しい性能を得るため、専用チューニングが加えられており、最高出力が154ps、最大トルクが270Nmまで高められている。
また燃費性能も、17.0km/L(WLTCモード)と良好だ。
ライバルに負けない!?充実の運転支援機能
新型キャプチャーの魅力のひとつが、先進の安全運転支援機能でも、国内外のライバルに見落とししないことだ。
自転車と歩行者対応の衝突被害軽減ブレーキをはじめ、アダクティブクルーズコントロール(ACC)、車線逸脱抑制機能、360°カメラ、オートハイビーム、前後のパーキングセンサー、側後方車両検知警報、交通標識認識機能、前方車間距離警報など、今求められるひと通りの機能を全車標準化。
さらに衝突安全性では、ユーロNCAPにて最高ランクとなる5スターを獲得している。これにより最新車に求められる安全性をしっかりと備えていることがわかる。
グレードによる違いとは!?
新型キャプチャーには、「インテンス」と「インテンス テックパック」の2タイプを設定。その違いは、基本的な装備は共通で、メカニズムも同様。かなり限定的な装備差なのだ。
「テックパック」に追加されるのは、「レザーシート(運転席のみ電動調整式)」、「ワイヤレスチャージャー」、そしてACCと連動するステアリングアシスト機能「レーンセンタリグアシスト」のみ。つまり、これらが不要ならば、「インテンス」で充分なのだ。それだけに、299万円となる「インテンス」のお得さが際立つ。
日本では、上品な外装色とレザー内装の組み合わせだった従来型からもわかるように、ダウンサイザーや小さな上級車の需要を賄っていたキャプチャー。質感と機能を高めた新型は、まさに日本のニーズにもピタリな一台に仕上げられている。それだけに従来型を超える人気の獲得が期待されている。
ただ価格的には国産SUVと競合し、フランスを中心に欧州の小型SUVも活気づいている今、新生キャプチャーに如何なる評価が下されるのか、注目だ。
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