先々代ジムニーが新車で買える!? 悪路最強 インド生まれの「ジプシー」とは


 最強のオフローダーとしての呼び声も高く、その存在への賛辞はなりやまないスズキ・ジムニー。

 さらに夏には新型も噂されているだけに今後の展開にも期待してしまうのは致し方ない。そんな業界的にジムニーの話題が多い今日この頃、30年前のジムニーが新車で買えるという情報が舞い込んできた。

 しかもインド生まれで大人4人が乗れるという。しかもリーフサスだっていうじゃないですか!! 

 そんな奇跡のようなジムニーに迫ります。

 文:ベストカーWeb編集部/写真:池之平昌信


■これが究極のRV!? インド生まれのジムニー

 ジムニーといえば軽自動車という限られた枠ながら、ラダーフレームを採用した本格派オフローダーとして、多くのクルマ好きもその性能は認めるところ。そんなジムニーも20年近いモデルライフを終えて、今夏に新型のデビューが予測されている。

顔は懐かしいあの頃のジムニーだ。しかしハイルーフになっていることなど、そのたたずまいは一般的なジムニーと異なっている
顔は懐かしいあの頃のジムニーだ。しかしハイルーフになっていること、リアウィンドウの大きさなど、そのたたずまいは一般的なジムニーと異なっている

 JB23型という現行型は3代目にあたるジムニーだが、その快存在意義は大きいものがあった。3代目は、実用性一辺倒だったかつてのジムニーに不足していた「日常性」も加えたモデル。コイルサスペンションを採用し、舗装路での乗り味も我慢が必要なくなったモデルだった。

 しかしジムニー愛好家のなかにはリーフサスペンションの乗り味が好きな人も多かったり、メンテナンスやカスタムをしやすいことからリーフサスのモデルを愛用している層も多い。

 幸運なことにスズキは部品の生産を長年続けてくれるメーカーで、リーフサスのジムニーでも、いまだに純正部品をディーラーで買うことはできる。

ジプシーのリアスタイルは非常に独特。食パンのような姿は一度見ると目に焼き付く
ジプシーのリアスタイルは非常に独特。まるで一斤の食パンのような姿は一度見ると目に焼き付く

 ただ願っても叶わないのが新車のリーフサスのジムニーを買うこと。衝突安全や排ガス性能などで過去のクルマを生産することはできないし、レストアしていくしかないのだ。

 しかし神奈川県厚木市にあるジムニーのエキスパートショップ、「RV4 WILD GOOSE」社長の二階堂裕さんがそんな夢を叶えてくれそうだ。

 写真の「ジプシー」というモデルを10台だけ販売するという。ご覧のとおり”顔”は紛いのないジムニーなのだが、なんだか姿がおかしい。いったいこのクルマはなにものだ!? 二階堂さんに話を聞いた。

■警察車両を日本に輸出 8人乗りの”ジプシー”

 ジプシーはスズキが実質的なインドでの生産・販売を任せている、マルチ・スズキ・インディア社が生産しているが、インドでも現在は市販されていないそうだ。インドでは公用車としての用途がほとんどで警察や軍に納品される。今回輸入されているホワイトのボディは警察仕様とのこと。

 ジプシーは現地では8人乗りのクルマだ。リアシートが対面式のベンチシートで、これはランドローバーのディフェンダー90などと同じ。いかにも”人員輸送車”という言葉が似合いそうなミリタリー感を覚える。日本仕様は法規の関係で前向きのシートが設置され定員は4名になる。

本来は荷室にベンチシートがつくが日本仕様は2列シートになる。広大な荷室だ
本来は荷室にベンチシートがつくが日本仕様は2列シートになる。広大な荷室だ

 ベースは二代目ジムニー(1981年から販売開始のもの)。ホイールベースで約30cm、ボディで約60cm延長されている。全長4010mm、高さ1875mmという数字だけ見ると少し大きく見えるが、現代のSUVたちの大きさからしたらそこまでの巨大さはない。

 ただなにか写真からアンバランスさを覚えるのはその全幅のせいだろう。これはベースの二代目ジムニーの規格が旧軽自動車規格であり、このジプシーもオーバーフェンダー込みで1540mmしかない。内装部分の全幅はSJ30と同じなのだ。

ジプシーの走りは1300ccエンジンの採用もあってゆったりしている。が、快適クルージングとはいかないのは仕方ない
ジプシーの走りは1300ccエンジンの採用もあってゆったりしている。が、快適クルージングとはいかないのは仕方ない

 担当のまったくの個人的な感想だがこのジプシー、「実にいい」のである。オーディオもないし、車内の快適装備は皆無に等しい(クーラーはあるが)、鉄板だってむき出しだ。しかし逆をいえば余分なものがゼロで、カスタムもできるし、楽しい存在にも思える。

 家族を乗せて林道ドライブ。そしてキャンプ場でアウトドア、なんていう理想の週末も過ごせそうだ。ただ、万人受けするクルマではないような気もする。それは二階堂さんも同じ意見だ。

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