■「Dセグメントセダン並みの室内」の意味
ふたつめの注目点はこのコンセプトカーの特徴を(これも公式から)「Dセグメントセダン並みの室内空間」と表現しているところ。
今回の上海ショーで公開された「bZ4X」はあくまでコンセプトカーであり、このデザインがどこまで市販モデルに反映されるかはまだ不明だが、それでも特徴的な内装とサイズ感は継承されるだろう。
特に気になる異形ステアリングや未来的なインパネは、どこまで市販型に受け継がれるか、注目したい。
トヨタとしては、低迷するDセグメントセダンカテゴリー(クラウンなど)の代替需要としてSUVラインアップを拡充しており、このbZ4Xもそうした需要を見込む新型車として投入されることになる。日本市場だけ見れば「電動化を進めたいのであれば、アルファードのEVを出せばいいのでは…?」と考えてしまうが、アメリカ、中国、欧州、東南アジアと、グローバル需要を考えるとSUV一択だったのだなと考えられる。
■スバルだけでなくスズキやダイハツとも連携!??
今回トヨタはコンセプトカー「bZ4X」だけでなく、新ブランド「TOYOTA bZ」を発表。このbZは「beyond Zero」の略で、トヨタは「単なるZero Emissionを超えた価値をお客様にお届けしたいという想いを込めました」と狙いを語っている。
前述のように、2025年までにこの新ブランドから(bZ4Xを含む)7車種の新型車投入を発表しており、なんとそのなかにはスバルだけでなく、スズキ、ダイハツ、BYDとの共同開発車も含まれているという。マジか。マジでした。
今回の発表でトヨタはこの(共同開発の)点を、「お客様のニーズに応じた様々な大きさ・スタイルのEVを導入することはトヨタだけでは困難であることから、それぞれ得意分野を持つパートナーの皆様と共同で開発を進めています。再生可能エネルギーを促進するエネルギー政策と連携することで、販売する各地域でお客様の選択の幅を広げ、一層のCO2排出量削減につなげたいと考えています」と説明。
スズキやダイハツと組む…となると、(今回のbZ4Xのような大型SUVはいわゆる「フラッグシップ」で)今後、コンパクトサイズや軽サイズのEVが登場する…と予想できる。
上海ショーを契機に、一気に歯車が回り出したトヨタを中心としたEV投入戦略。今後の動向に目が離せず、引き続き調査を続け、新情報が入ったらすぐにお知らせします。
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