■ライバルはマツダ3、インプレッサ、VWゴルフ
主力グレードとなるLXと同価格帯のライバル車は、マツダ3ファストバックに1.8Lクリーンディーゼルターボを搭載するXDプロアクティブツーリングセレクション(291万1741円)、インプレッサスポーツSTIスポーツ(270万6000円)、輸入車ではフォルクスワーゲンゴルフeTSIアクティブ(312万5000円)といった車種だ。
これらのライバル車と比べた時のシビックの特徴は、前後席の居住性が快適で内装も上質に仕上げられ、ハッチバックでもワゴンに近い価値観を備えること。冒頭で述べた昭和のシビックは、若年層に愛されたが、令和のそれは落ち着いた雰囲気が特徴だ。ユーザーと一緒に、シビックも大人のクルマに成長した。
そうなると今後は、中高年齢層の読者諸兄と同様、いかに若さを保つかが課題になるだろう。2022年にはタイプRを加えるが、1.5Lターボのスポーティな仕様にも期待したい。若い頃を思い出させるRSがあったら楽しいと思う。
■どうなるタイプRとインサイト??
(ここからは「文/ベストカーWeb編集部」)
今回のホンダによる新型シビック発表にあたり、ふたつの気になるポイントがあった。ひとつは「シビックが大きくなったことでインサイトのポジションがますます不安定になってしまった」ということ。
ホンダは現在、グローバルで生産体制を見直しており、つい先日、2021年いっぱいでオデッセイ、レジェンド、クラリティの国内販売終了をアナウンスした。これは狭山工場の閉鎖にともなう販売体制の見直しであるが、「ホンダが国内市場での販売ラインアップについて根本的な見直しを進めている」というメッセージでもある。
簡単に言うと、もう売れないクルマをラインアップに残しておくほどの余裕は、ホンダにはないのだ。
そうなると気になるのが、シビックが登場することにより「キャラクター」が思いきり重複するインサイトの行方。2021年1~4月のインサイトの累計販売台数は860台。1カ月平均だと215台しか売れていないことになる。かつてのライバルだったプリウスは、同期間(1~4月累計)1万6150台を販売し(平均4037.5台)、現状サイズが近いライバルといえるカムリでも累計4186台(平均1046.5台)を売っている。
現時点でインサイトについてはなんのアナウンスもないが、新型シビック登場後に生き残る確率は、非常に厳しいと言えるだろう。
さてそのいっぽうで、登場が約束されている車種もある。新型シビックタイプRだ。
今回のホンダ主催の新型シビック事前説明会において、「タイプR 2022年登場」が明言された。
先代型は英国工場で生産し、それを日本にもってきていた関係で、ホンダ英国工場閉鎖にともない生産終了。「シビックタイプRは今後どうなってしまうのか…」と危ぶまれたが、このたび公式から「次期型は開発が続いており、来年(2022年)登場する」ということが正式に告知されたことになる。
当編集部に入ってきた情報によると、新型シビックタイプRは(先代最終型と同じく)、直4、2LターボのFFで登場する見込みだという。
こちら、登場が近づけば、より具体的な開発情報も入ってくるだろう。今後も新型タイプRについての情報は、判明次第、当サイトにて記事化していきます。
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