いよいよ6月販売開始新型Z! いまわかる情報全部出し!!! 価格予想も!

■田村宏志CPSに直撃! その熱き想いを聞いた!!!

フェアレディZの開発リーダーの田村宏志CPSと、開発に密接にかかわったGTドライバー松田次生選手
フェアレディZの開発リーダーの田村宏志CPSと、開発に密接にかかわったGTドライバー松田次生選手

 さらに新型フェアレディZを解剖する。田村宏志CPSに可能な限り答えていただいた。

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 形式名がZ34のままということでBIGマイチェンではないか、と言う人もいますが、全体で約80%が新設計。エクステリアは一新しています。さらに、パワートレーンはエンジン、トランスミッションともに従来型とはまったく違います。

 特にエンジンは3.7L NAから3Lツインターボに変更。このエンジン、スカイライン400Rに搭載するものと基本は同じですが、400Rにはない6速MTを組み合わせていて、当然制御系は一から新設計。ターボのリサーキュレーションバルブに加え、触媒を低負荷タイプにしてシャープなレスポンスを追求。

 さらにMTでは軽量フライホイールを採用。このフライホイールは低回転時と高回転時でマスを可変できる構造で、スムーズさとピックアップレスポンスを両立しています。

 ATも400Rの7速に対し新開発の9速です。北米向けタイタンに9ATを搭載していて、これをベースにしていますが、重量増加を少しでも抑えるためにケースをマグネシウムで新設計。つまりパワートレーンはすべて新設計。3ペダルMTを設定することは、2017年に手書きで最初の企画書を書いた時から『必須』と考えてました。

 価格は前述のように500万円台前半から設定。標準グレードは、今お見せしているVersion STとは異なり、18インチタイヤを装着し、ブレーキは対向ピストンキャリパーではなく、片持ちキャリパー。テールスポイラーもなしです。

 エクステリアではヘッドライト。上下にリング状の光源を配置していますが、これはS30型のランプカバー装着車が、ランプオン時にカバーに反射してできる光をイメージしたもの。

 ランプユニット下部にあるLEDをプリズムで導いてコンパクトなスペースで作ることができました。上部リングはウインカー点滅時はオレンジに光ります。

 まだまだお話したいことはたくさんありますが、4月の正式発表をお待ちください。

●日産 新型フェアレディZ主要諸元
・全長×全幅×全高:4380×1845×1315mm
・ホイールベース:2550mm
・エンジン:V型6気筒DOHCツインターボ
・総排気量:2997cc
・最高出力:405ps/6400rpm
・最大トルク:48.4kgm/1600-5600rpm
・トランスミッション:6MT、9AT
・フロントサスペンション:ダブルウイッシュボーン
・リアサスペンション:マルチリンク
・タイヤサイズ:F 255/40R19/R 275/35R19

■ピストン西沢・柳田春人・星野一義 3氏による「NEW Z」スペシャルコラム

●大胆にして繊細!! スポーツができる高級GT(TEXT/ピストン西沢)

ピストン西沢が新型Zで初ドリ!!
ピストン西沢が新型Zで初ドリ!!

 はっきり言おう、新型フェアレディZはGTカーだぁ!! 極上レベルの乗り心地、静粛性など高級感あふれる。

 9速ATのアタリの柔らかさなんて感動もんよぉ。シフトダウン、キックダウン時に従来型はウァオ〜ンと唸るけど、新型はダテに9個ギアがついているわけじゃないんだよね、非常にジェントル。おまけにインテリアも高級感満点。

 じゃあ、新型Zは退屈なだけの高級GTか? んなこたぁない。GTカーの資質を大事にしつつ高い次元で走りを両立している。

 3L、V6ツインターボエンジンは、ピックアップ、吹け上がりともいい!! 9ATの出来もいい!! ターボの回転数を落とさないように走るために、タービンの回転計までついている。こんな市販車見たこたぁない。これも走りに徹底している証拠だね。

 そして新型Zの9ATモデルで、ドリフトをカマしたけど、コントロール性のよさは特筆レベルで超ご機嫌。ギリギリまで攻め込める安心感。

 ブッシュ、アームなど小手先の対処ではなく、ボディ剛性を上げてしっかり作りこんでいるんだ。

 フロントの回頭性が素晴らしいのだが、245から255にワイド化したことも好影響を及ぼしているだろうね。

 エンジンだけで100kg増、そのほかボディ補強など含めると車重は1700kg近くいっているはずだが、重さを感じさせないのも凄いね。

 スポーツ性とGTの両立といえばBMWのMモデルだが、新型ZはM4に対抗できる資質を持っているぞ〜。

 新型Zでサーキットに行って、サーキット走ってまた帰る。充分可能だと思うぜ!!

●新型フェアレディZに期待の声(TEXT/柳田春人)

 新型フェアレディZが登場するのは素直にうれしい。作ってくれてありがとう!! 新型Zの最大の注目ポイントは、3L、V6DOHCツインターボ(VR30DDTT)とそのトランスミッションだ。

 405ps/48.4kgmのスペックはスカイライン400Rと同じだが、トランスミッションは400Rにはない6MTと、マグネシウムケースの9AT(400Rは7AT)だからワクワクする。

 東京オートサロン2022では、イエロー、ブルー、オレンジの3色が展示されていたが、私の一押しはガンメタ。美しさが際立つ秀作だ。

 パーツに関しては型式はZ34で同じだけど、足回り系が手を入れれば使えるかもという程度で、ほとんどは新規で開発する必要があるだろう。エアロ、楽しみなROMチューンなど発売の暁には期待してほしい。

 約700万円のプロトスペックが抽選販売されるけど、あれは本来のZではないよ。Zはコスパが命。でも、カタログモデルは500万円台前半からだから心配は無用!!

2022年シーズンのスーパーGT、GT500を戦う新型フェアレディZの傍らに立つ柳田春人氏と星野一義氏
2022年シーズンのスーパーGT、GT500を戦う新型フェアレディZの傍らに立つ柳田春人氏と星野一義氏

●新型Zのここに手を入れたい!!(TEXT/星野一義)

 新型フェアレディZに対して物凄く燃えている!! こんな気持ちになったのは久しぶりだね。

 新型Zはスカイライン400Rの3L、V6DOHCツインターボを搭載しているので、ウチで開発した519ps/79.2kgmにスペックアップできるIMPULハイパワーコントロールユニットは当然新型Zにも投入する。欲を言えば、2〜3馬力でもアップさせたいと思っている。

 そしてその大パワーを受け止めるアシはオーリンズだ。チューニングZがいろいろ登場してくるだろうけど、とにかく走りでナンバーワンになりたい!!

 一方デザインのキモとなるエアロパーツについては、チンスポやサイドステップを装着してこじんまりまとめるのではお客さんも納得しないだろうから、インパルらしさを盛り込んで大胆に攻めたデザインでいきたい。

 それを買いやすい価格で発売するというのもポイントだね。新型Zの発売とほぼ同時に発表して驚かせたい!! 乞うご期待!!

次ページは : ■結論…よくぞ新型を生み出してくれた! ありがとう!!!!

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