後席シアター機能もあり! 全面刷新されたBMWフラッグシップ7シリーズが登場

■驚きのプライベートシアターとなるリアシート

 新7シリーズには、タクシーを連想させる自動開閉ドアを4枚のドアすべてに装備するのも驚きのアイテムだが、購入するならば、ぜひ装備したいオプションのひとつが、「リア・シート・エンターテインメント・エクスペリエンス」だ。後席の前方の頭上に、8K対応の31インチタッチスクリーン式ディスプレイ「BMWシアタースクリーン」を装備。

 AMAZONのFire TVを搭載しており、4K/UHDの解像度で視聴することが可能なのだ。このシアタースクリーンをONにすると、自動的に後部座席のシェードが閉じる機能も備わるなど、まさにシアター感が満載なのだ。

 オーディオシステムも、Bowers & Wilkins サラウンド・サウンド・システムが標準。パワーソースで仕様が少し異なり、エンジン車ではガソリン車の場合、655W出力の20スピーカー、9チャンネルサラウンド。BEV「i7」の場合、アップデートされた895W出力の21スピーカー、9チャンネルサラウンドとなる。

 さらにオプションで、Bowers & Wilkins ダイヤモンド・サラウンド・サウンド・システムが用意され、出力が1965Wまで高まり、スピーカー数も、エンジン車で40スピーカー、i7では、39スピーカーまで増える。

 このシステムを選ぶと、シート内蔵サブウーファーまで備わるので、映画鑑賞での体感的な迫力も凄そうだ。ちなみに、シアタースクリーンを含む「リア・シート・エンターテインメント・エクスペリエンス」のオプション価格は、75万円。最上位のサラウンドシステムにアップデートすると、さらに75万2000円が必要となる。

移動可能なプライベートシアターを装備できるのも、新型7シリーズの魅力だ
移動可能なプライベートシアターを装備できるのも、新型7シリーズの魅力だ

■豪華だがシンプルなグレード構成

 新型7シリーズは、3つのパワーソースと2グレードで構成さえる。ガソリン車「740i」は、380ps/520Nmの3L直列6気筒DOHCターボエンジンに、48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたもの。システムのトータル性能は、380ps/540Nmとなる。

 クリーンディーゼル車「740d iXdrive」は、286ps/650Nmの3L直列6気筒DOHCターボエンジンに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたもの。システムのトータル性能は、300ps/670Nmまで高められる。xDriveの文字からもわかるように、ディーゼルモデルは全車4WDとなる。エンジン車のトランスミッションは、全車8速ATとなる。

 EVの「i7 xDrive60」は、前後モーターを備える電動4WDとなる。前輪用モーターが285psに対して、後輪用モーターには、より強力な313psを装備するのも、BMWらしいところ。システムトータル性能は、544ps/745Nmを発揮し、0-100km/h加速4.7秒を誇る。

 フロア下に搭載される駆動用リチウムイオンバッテリーの容量は、101.7kWhを確保。一充電での航続距離は、約600kmだという。充電システムは、普通充電とCHAdeMO急速充電に対応。現在主流の90kWの急速充電器ならば、約60分で0%から約80%まで充電を回復可能。

 10分程度の急速充電でも、最大80km程度の航続距離を伸ばすことが可能だという。今後、普及拡大が期待される150kWの急速充電器にも対応しており、その場合は、さらなる短時間での充電が可能となる。

101.7kWhの大容量バッテリーを搭載する「i7」の航続距離は、約600kmだという
101.7kWhの大容量バッテリーを搭載する「i7」の航続距離は、約600kmだという

 グレードは全仕様共通。上品さとコンフォート志向を強めた「エクセレンス」と大定番のスポーティグレード「Mスポーツ」のいずれかの選択が可能だ。同じパワーソースの場合、2グレードは同価格に設定されている。

 次世代のBMWの高級車像を提案する新型7シリーズ。すでにBEVブランドのBMW iには、フラッグシップSUVのiXが存在するが、後席の快適性と豪華さは、新型7シリーズが大きくリードする。この新型の登場は、BMWの頂点が今なお7シリーズであることを強く示すものといえるだろう。

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