ポルシェのミドルサイズSUV、マカンが10年ぶりにフルモデルチェンジし、シンガポールでワールドプレミア! 今回発表された2代目マカンから全モデルがフルBEVとなった。どんなモデルなのか、見ていこう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/ポルシェAG
■マカン4とマカンターボをワールドプレミア
2014年に登場したマカンは2L、直4ターボ、3L、V6ターボ、2.9L、V6ツインターボのパワートレインが搭載されていたが、今回発表された2代目マカンは全グレード100%ピュアEVのBEVのラインナップとなる。
ポルシェは2030年までに新車販売台数の80%をBEVにスイッチすることを明言しており、今後2025~2026年には718シリーズのケイマン&ボクスターのフルBEV化を控えている。ちなみにフルBEVの第一弾はタイカン、このマカンが第二弾、第三弾は718シリーズとなる。
新型マカンのボディサイズは全長4784×全幅1938×全高1622mm、ホイールベースは2893mm。先代マカンに比べ、全長が58mm長く、全幅が16mmワイド、全高が1mm高く、ホイールベースが68mm延長されている。
ヘッドライトはタイカン、新型パナメーラなどに採用され、ポルシェモデルのアイコンにもなっている4灯のデイタイムランニングライトを採用。
オプションのマトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドライトモジュールは、フロントエンドのやや低い位置に配置された。リア回りは一文字のテールランプを採用するとともに、ターボには左右のダクトが設けられるなど新機軸のデザインとなっている。
新型マカンはエアロダイナミクス性能にも優れている。アダプティブリアスポイラーやフロントエアインテークのエアカーテン、低く構えたフロントエンジンなどによって空気抵抗のCD値は0.25に抑えられている。
■マカン4は408ps、ターボは639ps! WLTP航続距離は、マカン4が613km、ターボが591km
新型マカンはポルシェとアウディが共同開発したEV専用アーキテクチャー「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を採用した、ポルシェ初の生産モデルとなる。
電気モーターは、アンダーボディに搭載された総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーからエネルギーが供給され、そのうち最大95kWhをアクティブに使用することができる。
ハイブリッド用バッテリーは、ポルシェが新型マカンで初めて採用した、800Vアーキテクチャーを備えた新開発のプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の中心コンポーネントとなり、DC充電出力は最大270kW。このバッテリーは適切な急速充電ステーションで約21分以内に10%から80%まで充電することができる。
400Vの充電ステーションでは、バッテリー内の高電圧スイッチにより、800Vのバッテリーを定格電圧400Vの2つのバッテリーに効果的に分割することでバンク充電が可能となる。これにより、HVブースターを追加することなく、特に効率的な最大135kWの充電が可能になります。家庭用充電器では最大11kWのAC充電が可能。
走行中には電気モーターを介して最大240kWのエネルギーを回生する。グレーテッドパワーボックス(IPB)も、軽量化と省スペース化を実現しながら電動化されたマカンの効率性に貢献。
革新的でコンパクトなIPBは、オンボードACチャージャー、高電圧ヒーター、DC/DCコンバーターの3つのコンポーネントを組み合わせている。1充電あたりのWLTP航続距離は、マカン4で最大613km、マカンターボで最大591km。
新型マカンはフロントとリアのアクスルに最新世代の永久励磁型PSM電気モーターを採用。ローンチコントロールとの組み合わせによって、マカン4は最高出力408ps、最大トルク650Nmのオーバーブーストパワーを発生し、マカンターボは最高出力639ps、最大トルク1130Nmという強大なパワーを誇る。
0~100km/h加速は、マカン4が5.1秒、マカンターボはわずか3.3秒。最高速度はそれぞれ220km/hと260km/hに達する。
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