北米ホンダが、オデッセイの2025年モデルを発売した。2018年に登場した第5世代モデルの最新型だが、280馬力を発揮するV6エンジンや10速ATなど、おおらかなアメリカ風ミニバンに仕上がっている。いったいどんなクルマなのだろう?
文:ベストカーWeb編集部/写真:北米ホンダ
■日本とは別の道を歩む北米版オデッセイ
1994年に登場し、日本にミニバンブームを巻き起こしたホンダ オデッセイ。とはいえ当時の日本はバブルがはじけた不況下にあり、初代オデッセイはアコードのコンポーネンツと生産設備を使う堅実な製品であった。
そのため、アメリカへ輸出されると「サイズが小さく非力」という声が多く、ホンダは海外向けオデッセイの大型化を決定する。
こうして海外では日本とは別のオデッセイが流通するようになるのだが、その海外向け2代目モデルがラグレイトとして一時日本でも発売されていたことは、ホンダファンならご存じの通りだ。
その後も海外版オデッセイはフルチェンジを続け、現在のモデルは2018年にデビューした第5世代にあたる。
すでに6年を経過したモデルなので、基本設計が古いことは否めない。エクステリアもホンダの1世代前のデザイン言語を採用しており、顔つきは先代フィットやFK型シビックに似ている。
■ミニバンの故郷アメリカで鍛えられたおおらかなミニバン
そんなオデッセイだが、アメリカではまだまだ人気ミニバンの座に君臨している。エンジンは3.5LのV6で280馬力とパワフルだし、10速ATの繊細なシフト制御も評価が高い。フルレザーシートや9インチタッチディスプレイ、置き去り防止にもなる後部座席リマインダーシステムも標準装備だ。
2025年モデルでは、フロントマスクが変更されてより幅広感が増したほか、インパネが7インチの降る液晶となった。「ツーリング」グレードには衛星リンクナビゲーションや12.8インチの後席用モニターも付く。
世界的にまだまだSUVの人気が根強いが、やはり室内の広さならばミニバンが一枚上手だ。ミニバンの故郷ともいえるアメリカで鍛えられたオデッセイの魅力は、もっと評価されてもいいと思う。
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