トヨタとスバルが資本提携を強化し、2019年9月29日にその詳細が発表された。そこで明らかにされたのは、「最高に気持ちの良いAWDモデルの共同開発」。
そこから生まれるのはどんなクルマなのか!? 新たな業務資本提携が意味することとは!?
次期BRZ&86、新型WRX STI、ミッドサイズのスーパーAWDなど、トヨタとスバルの新たな提携強化によって今後生まれるモデルは何があるのか、どんな内容になるのか?
文/ベストカー編集部
CGイラスト/ベストカー編集部
初出/ベストカー2019年11月10日号
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新業務資本提携が意味することとは!?
■86/BRZは今後も共同開発を継続
2019年9月27日にトヨタとスバルから正式発表された「新たな業務資本提携に合意」とタイトルが付けられたプレスリリース。
トヨタとスバルは2005年に業務提携についての合意をしており、その具体的な成果として86/BRZという魅力的な商品を世に送り出している。
スバルの持つ水平対向エンジンと縦置きプラットフォームを有効活用し、トヨタの商品企画力、資金的なメリットを活かして、ともに両社単独では開発することができなかったミドルサイズの2ドアスポーツクーペを作り上げ、比較的安価な価格で世に送り出したのは、センセーショナルな出来事だった。
■EV専用プラットフォーム共同開発
そんなトヨタとスバルだから「新たな業務資本提携に合意」と発表されても、いまさら、あまりインパクトを感じなかった……のだが、よくよく発表内容を精査していくと、これが実に踏み込んだ業務提携ビジョンなのだ。
すでに去る2019年6月6日、両社は共同でEV専用プラットフォームの開発、SUVモデルのEVを共同開発する、といった内容の発表をしている。
こうした共同開発に向けた提携の強化が今回の業務資本提携強化の背景だろうと予測していたのだ。
ちなみにこの2019年6月6日の発表では以下の内容が明らかにされている。
■トヨタ、スバル両社が培った技術を持ち寄り、中・大型乗用車向けEV専用プラットフォームを共同で開発
■トヨタの電動化技術とスバルのAWD技術を活用
■EV専用プラットフォームをベースに、CセグメントクラスのSUVを共同開発し、両社のブランドで販売
以上がその概要である。
パッと見ると共同開発でSUVのEVモデルが登場する……と読めるし、同時に公表されたプラットフォームイメージ図はSUVの車型をしているためそのように思うのだが、さらに発表内容を精査していくと、「中・大型車向けのEV専用プラットフォーム、およびCセグメントクラスのSUVモデルのEVを共同で開発」とあり、「同プラットフォームはCセグメントからDセグメントクラスのセダン、SUV等の複数車種への幅広い応用や、効率的な派生車種開発にも対応」とある。
つまり、電動SUVは共同開発プラットフォームから生まれるモデルのひとつであり、さらにミッドサイズから大型セダンやスポーツモデルなどへの発展性も念頭に置いたものとなる、ということなのだ。
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