【4】マツダ3など車名統一相次ぐ!
もうひとつ、日本の新車市場におけるトピックといえば、「車名の統一」が相次いだことでしょう。
2019年は、マツダの「アクセラ」がフルモデルチェンジを機に、日本での車名を「マツダ3」に変更。7月にはマイナーチェンジでアテンザが「マツダ6」に、9月にはデミオが「マツダ2」になるなど、マツダ車の多くが日本名を捨て、世界統一車名へと変更されました。
この流れがマツダだけかといえば、そういうわけでもなく、10月16日に世界初公開(※発売は2020年2月)されたトヨタの新型ヤリスも、従来のヴィッツという日本名を廃止し、世界統一の車名で再出発を図ることを発表。
旧車名のユーザーにとっては、愛車の名前がなくなってしまうわけで、ノスタルジックな感情を除いても、その点は唯一の懸念です。
ただ、もちろん「車種単体ではなくブランドとして統一のイメージを訴求したい」、「新型登場を機にイメージを刷新したい」など、それぞれ狙いがあって日本での車名が変更されています。
車名は車にとって“顔”ですから、これまでその車種を育ててくれた日本のユーザーの想いを汲みながら、新しい車名の車たちが、さらに進化・発展してゆくことを期待したいところです。
【5】スバル 名エンジンとともにWRX STIを生産終了
5つ目は、正直何について書こうかかなり迷いました。最後なので未来志向のテーマで締めたいとも思ったのですが、日本の自動車業界における功績という意味で、やはりこれは外せないでしょう。
最後に選んだのは、スバルの名機「EJ20」の生産終了に伴ってWRX STIが消滅するというニュースです。
スバルは2019年10月に同エンジンを生産終了し、WRX STIの注文受付を12月23日で終了することを発表しました。
EJ20型エンジンがこれまで打ち立ててきた功績と実績は、今さら言うまでもないですが、1989年に誕生した初代レガシィへの搭載から始まり、2019年までちょうど30年間という年月が、それを物語っています。
2019年は、WRX STIのほかにも、マークIIの系譜をもつトヨタ マークXや三菱 パジェロなど伝統を持つ車が、日本から消滅した一年でした。
その長年の功績に改めて敬意を表すとともに、こうした名門車に負けない“令和の新たな名門車”が現れることに期待したいです。
◆ ◆ ◆
さて、ここからは数あるサイトのなかから「ベストカーWeb」で、この記事を読んでいただいている皆様だけに、うっかり大晦日の更新担当になってしまった筆者からメッセージです。
暮れも押し迫った最中に、しかも文末までこの記事を読んでいただき、誠にありがとうございます。
いま自動車界は100年に1度の変革期と言われ、電動化や自動運転関連技術などが急速に発展してきています。2020年はそうした意味でいっそう過渡期の一年になりそうな予感です。
「自動運転、電動化って言われても何だかなぁ……」という気持ち、筆者は非常によくわかります。実際、そう感じているクルマ好きも多いでしょう。私自身、今の愛車はMTのガソリン車ですし。
でも、新しい車にもきっと“楽しさ”はあるはずです。皆さまとともに「温故知新」で、今までの価値観も大切にしながら、自動車に関するさまざまな話題を取り上げてゆければと思っております。
今年一年間、「ベストカーWeb」を愛読いただき、ありがとうございました。編集部スタッフ一同改めて感謝申し上げます。それでは皆さん、良いお年を!
コメント
コメントの使い方