コンパクトなボディながらちょっと楽しさを予感させるSUVがロッキー&ライズ。価格が167万9000円から(ライズX・2WD)と、グッと手が届きやすいのも魅力。売れ行きも絶好調で、納期は約2カ月待ちとの話も(2019年11月現在)。
今回は、実際に座って走って両モデルの「○」なところ、「×」なところ、「?」なところ(たとえばロッキーに比べてなぜライズのほうが若干安いのか? など)を明らかにしていきたい。
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※本稿は2019年12月のものです。試乗日:2019年11月18日
文・写真:ベストカー編集部/撮影:平野 学
初出:『ベストカー』 2020年1月10日号
■ロッキー&ライズってどんなクルマ!?
タントで新採用された「DNGAプラットフォーム」は軽自動車専用サイズで開発されているのだが、この開発時に小型車用「Aプラットフォーム」、さらにもうひと回り大きなサイズに対応する「Bプラットフォーム」への拡張性を念頭にされていて、今回ロッキー&ライズに採用されたのはAプラットフォーム。
ダイハツが企画から開発、生産まですべてを担当し、トヨタはOEMで供給を受けるというスタイルはブーン/パッソと同様だ。両車はフロントマスクに大きな違いがあるけれど、トヨタライズのデザインもダイハツ社内でのデザインだという。
内外装も含めてこれ以外の差異はエンブレム類のみで、リアスタイルは両車まったく同じである。
搭載エンジンは直列3気筒996ccターボで、98ps/14.3kgmを発揮。エンジンは両車ともにこの1タイプのみ。組み合わされるトランスミッションはダイハツ自慢のD-CVT。
すべてのグレードにFFと4WDの設定がある。4WDは電制カップリング方式でけっこう本格的。FFとの価格差は下位グレードでは23万9800円、上位グレードでは22万2200円。
両車ともに4グレード構成なのだが、トヨタライズにはスマアシの付かない最廉価グレードが設定される一方、ダイハツロッキーは全モデルスマアシ付きで、最上級に「プレミアム」が設定される。そのため価格帯はライズのほうがややお安めとなっている。
■5ナンバーサイズのコンパクトでもユーティリティは高い!
全長3995mm、全幅1695mm、全高1620mmでホイールベースは2525mm。
実車を前にすると、ボリューム感のあるフロントマスクや意外と高い全高のためかそんなに“ちっちゃい”感じは受けないのだが、撮影のため細い道でUターンしようとするとクルリと回れて回転半径の小ささを実感。
RAV4だと躊躇する路地にもスイスイと入っていける機動力はやっぱり5ナンバーサイズの魅力だ。
そして後席居住性はというと、これがとてもいい!!
身長176cmのドライバーが適正なドラポジを取った状態で後席に乗り込むと、膝の前にコブシ2つぶんの余裕。
これは高い座面によるアップライトな着座姿勢も効いているのだろう。全高が高いため頭上にもコブシ1つぶんの余裕があり、大人が快適に過ごせる後席空間。
後席座面はクッション厚もあり快適。背もたれの高さが肩口より低いのだが、これは前倒させた時のスペースを考えればやむを得ないところだろう。でも、座り心地は充分許容範囲だ。
その荷室、左右幅が1000mmあって意外と大きい。フロアボードは2段階に設置可能で標準位置だと荷室高740mmだが、下段に設置すれば865mmに拡大可能。
さらにフロアボードを外せば深い床下収納と一体化し、1105mmの高さとなり、背高ものも収納可能。
インパネはプラスチック感があるもののシルバー加飾などを効果的に使い安っぽさは感じさせない。
センターディスプレイはスマホをつないでカーナビとして使える。画面表面がちょっと反射して見づらい場面があった。
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