【パンクしても走れる理想のタイヤと言われて早20年】「ランフラットタイヤ」がいまいち普及しない理由


ランフラットを積極的に装着する理由が希薄

 一見良さそうに思えるこの方式だが、ランフラットタイヤを装着するためには、空気圧センサーの装着が必須となる。空気圧が0になっても判りにくいためだ。

 またそもそも、タイヤメーカーが(現在)通常のタイヤからの付け替えを考えていないため、仮に強引に装着しようと考えた人がいたとしても、タイヤサイズが少なく選びにくいことが挙げられる。

レクサスLSのタイヤ空気圧センサー。ランフラットに関係なく欧州車に比べて日本車は装着率で大きく後れをとっている

 また、タイヤサイズによってはタイヤが重くなるため、通常のタイヤの装着を前提としたクルマとのマッチングが悪いことも挙げられる。

 現実的にはランフラットタイヤを付けるべき積極的な理由がないというのが現在普及しない理由の一つだろう。

日本においては、それほど遠くないところにタイヤを修理できるガソリンスタンドなどの施設があるし、クルマが止まってしまって身の危険を感じるほど治安も悪くない。

通常のタイヤの場合パンクするとこのような状態になって走行できなくなるが、ランフラットタイヤは80km/hで80km走行が可能

CASE時代の到来が大きな転機!?

 ではランフラットにまったく未来はないのかというと、今後可能性がないわけではない。というよりもかなり有望なタイヤと見ることもできる。

 ポイントとなるのは装着すべき積極的な理由。

 例えばレベル4以上の自動運転を考えた場合タイヤのメンテナンスフリーは大きな課題のひとつ。

世界の自動車メーカーが自動運転技術を精力的に開発を進めているが、自動運転+ランフラットタイヤに可能性を感じる(写真はレクサスLSベースのTRI-P4)

 少なくともパンクして走れなくなってしまったり、操縦不能になってしまっては困るので、ある一定の距離を安全に走ることができ、その後にメンテナンスを受けられる(可能性のある)ランフラットタイヤは有望なタイヤといえるだろう。

 そういう視点で見ると、カーシェアリングのクルマもランフラットタイヤを選択する積極的な理由がありそうだ。

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