スーパーハイトワゴン軽自動車が大人気となっている現在、最も割を食っているのがハイトワゴン軽自動車で、2大ビッグネームのスズキワゴンR、ダイハツムーヴもかつてのような勢いはない。
スーパーハイトワゴン軽自動車とは、N-BOX、タントなどを筆頭に、概ね全高1700mm以上で、いま最も人気を集めるカテゴリーだ。それに対しデイズが属するハイトワゴンは全高1600mm前後のモデルが多い。
そんなハイトワゴン受難時代にあって日産デイズの販売が好調だ。スーパーハイトワゴンの新型車のルークスが登場しことで販売の動向に変化があるかもしれないが、現状ではハイトワゴンとして大人気となっている。
さて、そのデイズはワゴンR、ムーヴ、ホンダN-WGNのユーザーの買い替えが多いのか、それとも日産のコンパクトカーのノートのユーザーを奪っているのか気になるところ。
デイズの最新の販売動向、販売状況について遠藤徹氏がレポートする。
文:遠藤徹/写真:NISSAN、HONDA、SUZUKI、DAIHATSU、MITSUBISHI、平野学
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自社、他社とも幅広い銘柄からの買い替え
日産が2019年3月28日に発売した「新型デイズ」は以降好調な販売を続け、ワゴンR、ムーヴのビッグネームに大きく差をつけ、N-WGNと熾烈なトップ争いを演じ、ハイトワゴン軽自動車のトップセラーモデルに君臨している。
首都圏の日産ディーラーによると、「当初は従来のデイズやデイズルークスからの乗り換えが70%と多かったが、その後最近まではマーチ、ノートの自銘柄、ライバル車であるワゴンR、ムーヴ、N-WGNなど幅広い車種からの乗り換えが目立っている」と胸を張る。
ライバル他車の現行モデルの発売はワゴンRが2017年2月1日、ムーヴが2014年12月12日といずれも2年以上古く商品力が落ちているので、新型デイズにとっては投入時期がタイムリーといった優位さも手伝っている。
本来であればさらに新しいN-WGNが2019年7月18日にフルモデルチェンジし、新型デイズを脅かす存在になるはずだった。
ところが同モデルは発売早々に電子制御駐車ブレーキの不具合が発覚し、9月から今年初めまでの3カ月間あまり、生産のストップに追い込まれていたので、 デイズの快走を食い止める役割を果たせなかった。これもデイズにとっては追い風になった 。
現行モデルになってから大幅に魅力アップ
現行デイズの高い人気の要因は開発部隊が従来モデルの三菱自動車から日産主体のプロジェクトになったことが大きい。
プラットフォーム、エンジン、トランスミッション、足回りを刷新し、室内居住空間の拡大、使い勝手の向上、安全対策強化、独自の自動運転支援システムである「プロパット」の装備などで大幅な商品力アップを図ったことなどが上げられる。
2019年のニューモデル展開は新型デイズだけで、ほかになかったことから、同モデルの拡販に集中できたことも寄与しているともいえる。
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