もはやEV要らず!? 新型ヤリスHV 公道試乗でわかった驚異の燃費性能

■燃費だけではなく、高い動力性能も味わえる!!!

 しかも、これほどの燃費性能を持ちながら、ヤリスHVの走りは旧モデルを大きくしのぐ。

 ふだん使いならECOモードに入れっぱなしで何不自由ないドライバビリティを発揮するし、ノーマルモードでは“ヤンチャ”と表現したいくらい元気。

ヤリスに搭載されるエンジンはハイブリッドもコンベガソリンも直列3気筒の1.5L(1490cc)で共通の「M15A」型。ハイブリッド用はより効率を追求したアトキンソンサイクルで91ps/12.2kgm、コンベは120ps/14.8kgmとハイパワーだ

 首都高で右車線にレーンチェンジして前に出ようとした時など、期待以上の軽快なダッシュに思わず「オッ!」と声が出たほどで、この活発なドライバビリティと30km/Lオーバーの燃費が両立している点が恐るべしなのだ。 

 ついでにいえば、ノンHVのヤリス1.5Lも、かなりのオススメ車といっていい。 

 新型の1.5L 3気筒エンジン(120ps/14.8kgm)はトルキーなだけではなく高回転域も元気で、発進ギア付きのCVTはラバーバンドフィールを感じさせずダイレクトな加速感が心地よい。

前がヤリスハイブリッドで左がフィットハイブリッド、奥がポロTSIのエンジン。各車個性派です

 WLTCモード燃費は21km/L台だが、これはHVが異常によすぎるだけ。今回の取材では19.2km/Lの実燃費を記録している。これで中核グレードが約175万円なんだから、コスパのよさはHV以上と評価できる。

 新型コロナウイルス騒動によって今後しばらく世界中で景気の低迷が予想されるし、OPECの協調減産失敗によって原油価格も安値が続きそうな気配だ。

ヤリスはコンパクトカーとして荷室や後席乗降性などはある程度割り切ったことでギュッと引き締まった密度の濃さを感じさせる

「コロナ騒動でグレタちゃんすっかり忘れられたねぇ」

「ケツに火がついたら、環境より目先の金っすよ」

「ガソリンも安くなるし、電動化はしばらく停滞だな」

荷室はバックドア開口部が絞られている印象で地上高もやや高め。だが奥行きは意外と深い
荷室はバックドア開口部が絞られている印象で地上高もやや高め。だが奥行きは意外と深い

「でも、ヤリスHVみたいなクルマが増えれば、実質的なCO2排出量がガンガン減っていいじゃないすか?」

「そうだけど、EVに莫大な投資をした自動車メーカーはどーすんの?」

「補助金と電池の値下がりをアテにして赤字の我慢比べをしちゃダメっすよ(笑)」

前からヤリス、フィットクロスター、ポロの順だが、こうしてみるとヤリスのコンパクトさが際立つ

 まさに、世の中一寸先は闇。ゲームのルールは変わることもあるんだから、ヤリスHVみたいに健全でサスティナブルなビジネスを心がけないと危険ということですねぇ。

【画像ギャラリー】驚異の燃費を記録!!! 新型ヤリス/ヤリスハイブリッド試乗の様子をギャラリーでチェック!!!!

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