英国の名門、4輪駆動車ブランド「ランドローバー」の原点といえる本格クロカンの末裔「ディフェンダー」。2019年にフルモデルチェンジを発表し、いち早く導入された限定車は、瞬く間に完売。今、最も注目されるSUVの1台といえる。
今年3月より、日本への本格導入が開始される新型は、アイコニックなスタイルを現代的にアレンジしただけでなく、ボディ構造などを含め、全面刷新を図っているのが特徴だ。
同門である贅を尽くしたレンジローバーとは、対極にある質実剛健なクロカンは、一体どのような進化を遂げたのだろうか。
文:大音安弘/写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン
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話題沸騰中の新ディフェンダーが本格上陸へ
ジャガー・ランドローバー・ジャパンは、ランドローバーのクロカン「ディフェンダー」を2020年4月9日(木)より受注開始することを発表した。
ディフェンダーは、2019年9月のドイツ・フランクフルトモーターショーでワールドプレミアを実施。スタイルや機能共に、クラシカル味わいを残した従来型から21世紀仕様と謳う新型へと全面刷新が図られたことも話題となった。
昨年11月、日本にも先行発売となる限定車「ローンチ エディション」が150台導入されるも、わずか4日間で完売。新たに先行予約モデル「スタートアップ エディション」が設定されるなど、順風満帆の船出を迎えている。
本格導入されるのは、3ドアモデル「90」シリーズと5ドアモデル「110」シリーズの2タイプ。価格は、90シリーズが499万~739万円。110シリーズが、589万~820万円となる。
ランドローバーとしては、「ディスカバー・スポーツ」や「レンジローバー・イヴォーグ」などのブランドエントリーモデルと同等の価格帯で、本格クロカンに手が伸びるのは、実に魅力的といえる。
アイコニックなスタイルを現代的にアレンジ
街中でも映えるモダンに生まれ変わったスタイルだが、これもディフェンダーの血筋を色濃く反映した機能性の高いものである。
特徴的なスクエアな形状とボディサイドの段付きは、まさにディフェンダーであることを一目で知らしめるポイント。
さらに、前後のオーバーハングを切り詰めることで、優れたアプローチアングル及びデパーチャーアングルを実現。
また横開きのリアテールゲートや外付けスペアタイヤ、後部に設けた明かり窓の「アルパインライト」などディフェンダーの伝統的アイテムもしっかりと取り入れている。
気になる新型のボディサイズは、ショートボディの「90」シリーズが全長4583×全幅2008×全高1974mm、ホイールベースが、2587mmとなる。
主力と目されるロングボディの「110」シリーズが、全長5018×全幅2008×全高1967mm、ホイールベースが3022mmとなる(ともに欧州参考値)。
質実剛健を旨としながらも最新デバイスも備えるインテリア
快適性を大きく向上させたインテリアにも、ディフェンダーの伝統は受け継がれる。通常は、カバーされる構造物や装具を敢えて露出させることで、シンプルさと実用性を強調する。
もちろん、現代車に求められる先進機能は、積極的に搭載。インフォテイメントシステムは、ジャガー・ランドローバーの両ブランドで初搭載となる最新式「Pivi Pro」を採用。
操作性を高めた次世代タッチスクリーンや音声操作機能も進化しているという。
「緊急ブレーキ」や「レーンキープアシスト」など、先進安全運転支援機能も装備。さらにオプションを選択することで、「ブラインドスポットアシスト」や「アダクティブクルーズコントロール」などの装備を追加し、安全機能を強化することも可能だ。
乗車定員は、90シリーズと110シリーズ共に5名乗車を基本とするが、110シリーズでは7人乗り仕様の選択も可能だ。
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