シビックが苦戦している、という記事をアップしたところいろいろな反応を受けました。担当もFK2シビックタイプRに乗っていたので、今日のシビックのよさは重々承知しています。
しかし、シビックと言う名前には多くのファンがある種の共通イメージを持っているはず。それはコンパクト、リーズナブル、そして走りが楽しい、スポーティというイメージではないだろうか。
タイプRは健在だが、かつての「Si」など気軽なスポーツモデルがないのも事実。しかーし!! 遠く太平洋の向こう、アメリカにはSiがまだ健在。しかもクーペだという。
そんな胸がアツくなるようなシビックSiクーペをなんとここ日本で取材してきました。そして買えるって驚き!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:平野学
■伝説のSiが北米からやってきた
シビックといえば日本市場にとっても非常に思い入れの強い車種である。現行型でもタイプRを設定し、実用性と共にスポーツイメージを維持するホンダにとっても重要なグローバル車種となる。
そんなシビック。実は北米ではクーペが存在する。しかもグレードはすでに日本市場ではご無沙汰の「Si」がある。いつか日本市場に入らないかな、なんてすでにベストカーWebでも記事にしたことがあるが、日本でも買うことができるという。
向かったのは栃木県のドリームパワー。代表の松本さんが対応してくれた。
「今回お客さんの依頼で北米のシビッククーペSiを輸入しました。もちろん新車ですよ」。
眼前にはシビッククーペがいる。今まで写真でこそ見かけていたものの、やはりクーペは非常にカッコいい!!
思った以上にコンパクトで日本に正規導入すればええやん、とつくづく思ってします。FRのトヨタ86、FFのシビッククーペみたいな感じでまたスポーツカーが盛り上がると思うんだけどなぁ……。
■ホンダ魂を盛り込んだSi専用エンジン
そんなシビッククーペSiに搭載されるエンジンが実は凄いと松本さんは語る。
「ホンダにとってこのエンジンは非常に意欲作なんです。1.5ターボは2019年8月発表の2020年モデルからスペックがアップしました。180hp/5500rpmから205hp/5700rpmに20hpもアップしたんです。
一説によれば、栃木の本田技術研究所のエンジニアたちが奮起して作ったと言われています。タイプRも含めてシビックはやはりホンダの威信ですからね」。
伝説の名機にもなりそうなこのエンジン。もちろん日本のシビックには現状では搭載されていない。それだけでも価値がある、といえよう。
内装はもちろん左ハンドルではあるものの、ナビゲーションはApple Car Playを装備しており、日本語にも対応している。完全に日本の法規に対応しているのは言わずもがな、整備についても問題はないと松本さんは言う。
「提携しているホンダカーズ野崎にて車検などの整備はお受けします。もちろん補修部品についても取り寄せもできますし、シビック自体がグローバル車種なので日本のシビックとの共用部品も多いのが特徴です。メンテナンスについて心配はありませんよ」。
気になる価格はSiについては450~500万円程度(2020年4月現在)。納期は約3カ月とのことだ。シビックタイプRとあまり変わらない価格だから、やや高価な印象もある。
とはいえ北米専売車はいくら日本仕様と共通部品が多くても、日本への輸入時の登録には莫大な費用が掛かる。今後輸入台数が増えれば少し価格は抑えられる可能性もあるだろう。
納車後のメンテナンスなども問題ないということだから、興味のある人はドリームパワーまで問い合わせてほしい。
【シビックSiクーペ主要諸元】
・全長×全幅×全高=4503×1800×1381mm
・エンジン=直列4気筒1.5L ターボ
・最高出力=205hp/5700rpm
・最高トルク=26.5kgm
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