「頑張れば手が届くスポーツカー」こそZの存在意義
初代Zは、日産が「3万ドル以下で誰でも買えるスポーツカーを作ろう」という意気込みでつくったクルマだ。現行Z34に至るまで、日産はこの「3万ドル以下」の縛りをずっと続けている。
実際に、日産USのホームページには、ベース車両の価格は30,090ドルと書かれている(※日本市場だと約398万円~)。
日産が「フェアレディZ」を作り続ける理由は、頑張れば手の届くスポーツモデルを売っているメーカーであると認知してもらうことである、と筆者は考える。
2019年5月に復活をしたA90スープラは約5万ドル~(※日本市場だと490万円~)と高価格だった。だからなおさら、「3万ドル以下」というコンセプトは活きる。
古くからのファン、そして新しく顧客になってくれそうな若い世代にNISSANというブランドを認知してもらう、「Z」はこういった役割を担っていると思う。
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「速さ」のために新技術をつぎ込めるGT-Rとは育ちが違い、フェアレディZはコストへの制約が特に厳しい。高い目標性能(ポルシェ ケイマンやボクスター)に対し、限られた開発予算の中で、最大限の性能を絞り出すのは、厳しいことである。
しかし、日産のなかにはZやGT-Rのようなスポーツカーが作りたくて入社したエンジニアがたくさんいる。Zを待ち望むファンのため、そしてなにより、日産のプライドにかけて、Zを作り続けていってほしい。
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