商用EVを選ぶなら、走行コストだけでなく荷物の積みやすさにも注目したい。フォロフライの1トン積載クラス商用EV「F11VS」に、荷室高を150mm拡大した3人乗りミドルルーフ仕様が登場。荷室容量は約11%増の約7.0m3となり、宅配から衣類クリーニングまで、さまざまな配送業務で活躍が期待される。標準ルーフとの違いや航続距離、電気代のメリットをチェックする。
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes
【画像ギャラリー】フォロフライF11VSに新仕様! 荷室容量11%増の商用EV(7枚)画像ギャラリー荷室の高さが150mmアップ! 配送現場の悩みに応える新仕様
「あと少し荷室が高ければ、この荷物を立てたまま積めるのに……」。配送業務に携わる人なら、そんな悩みを感じたことがあるのではないだろうか。
フォロフライは2026年10月15日、商用EV「F11シリーズ」のF11VSに、3人乗りミドルルーフ仕様を追加し、受注を開始した。ユーザーから寄せられた積載性への要望に応える新仕様である。
2026年1月の販売開始以来、全国各地で採用が進み、先行生産分100台が完売したというF11VS。6月には3人乗りモデルが加わり、今回のミドルルーフ仕様によって、乗車人数だけでなく荷物の形状や量に合わせた選択肢も広がった。
新仕様のポイントは、全高と荷室高の拡大だ。全高は標準ルーフの2010mmに対して2220mmとなり、210mmアップ。荷室高も1380mmから1530mmへと150mm高くなった。
荷室の長さ2690mm、幅1700mmは標準ルーフと共通ながら、荷室容積は約6.3㎥から約7.0m3へと約11%増加している。背の高い荷物を立てたまま積みたい場合や、かさばる荷物をまとめて運びたい場合に、使い勝手の向上が期待できる。
たとえば、EC関連の宅配、家具・家電の配送、イベント会場の設営・撤収などが想定される用途だ。さらに、クリーニング業務では、ハンガーに掛けた衣類をたたまずに吊るしたまま運べる点も見逃せない。荷物を積み直す手間や、衣類をたたむ作業を減らしたい現場にとって、荷室の高さは重要な選択基準になる。
一方、最大積載量は標準ルーフの1050kgに対して1000kg。荷室容積が増えたからといって、積載できる重量まで増えるわけではない。荷物の大きさだけでなく、重量も踏まえて車両を選びたいところだ。
気になるのは、車両の高さが変わることによる運用面への影響だ。標準ルーフの全高は2010mmで、高さ制限2.1mの駐車場にも対応できる。一方、ミドルルーフ仕様は2220mmとなるため、従来のルートで通行できるか、配送先や立体駐車場の高さ制限を事前に確認する必要がある。
荷室の大きさを優先するか、駐車環境への対応力を重視するか。2タイプを使い分けられるのは、業務用車両として実用的な選択肢といえる。
ディーゼル車の約4分の1という電気代にも注目
F11VSの魅力は、荷室だけではない。ミドルルーフ仕様のバッテリー容量や走行性能、安全・快適装備は、3人乗り標準ルーフ仕様と共通だ。最高出力170kW、最大トルク336N・mのモーターを搭載し、普通充電に加えてCHAdeMO方式の急速充電にも対応する。
ただし、航続距離は標準ルーフの479km(WLTPモード)に対し、ミドルルーフ仕様では446kmとなる。車両重量も2250kgから2330kgに増えている。導入を検討する際は、荷室容量だけでなく、1日の走行距離や充電環境を含めて判断したい。
経済性についても注目したいポイントがある。フォロフライの試算では、夜間充電を想定した電気代は1kmあたり約3〜4円。軽油価格159円/L、燃費10km/Lのディーゼル車を約16円/kmとした場合、走行にかかるエネルギー費用を大きく抑えられる計算だ。
年間2万km走行する車両では、燃料費だけで年間20万円以上の削減が見込めるという。ただし、これは同社の試算であり、実際の費用は電力契約や走行条件によって変わる。車両価格もオープン価格のため、購入費用や補助金を含めた総保有コストで比較することが重要だ。
なお、リリースでは事業用車両に最大401万2000円の国の補助制度が案内されているが、適用条件や金額は申請時点の制度を確認したい。
安全装備には、衝突被害軽減ブレーキ、歩行者衝突警告、追従機能付きクルーズコントロール、360度全方位モニターなどを用意。シートヒーターやベンチレーション、ヒーター付きステアリング、CarPlay対応といった快適装備も備える。毎日長時間運転する仕事だからこそ、こうした装備も車両選びの判断材料になる。
F11VSのミドルルーフ仕様は、単に屋根を高くしたモデルではない。荷物の積み方や配送業務の効率を見直し、電動化によるランニングコストの削減も目指せる選択肢だ。荷物の形状、走行ルート、駐車環境という3つの条件を整理すれば、自社に合った仕様が見えてくるはずである。









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