恐るべき価格破壊力で注目! 激安アジアタイヤを買ってはダメなのか


 クルマにはタイヤが必需品だ。タイヤがないと走ることはできない。また、タイヤは消耗品のため、走行距離を重ねれば摩耗するし、乗らなくてもゴムが経年劣化し、本来の売性能を発揮できないため、タイヤ交換が必要となってくる。

 タイヤ交換は必須とわかっていても、4本を交換するとなればそれなりに出費がかさむため、躊躇してしまうが、タイヤは安全性に直結するため妥協はしたくない。

 現在では国産、輸入タイヤなどさまざまな銘柄、ブランドのタイヤが販売されているが、タイヤ代を少しでも安くしたいという人にとって、格安のアジアンタイヤの存在は気になるところだと思う。

 しかし安いが性能面で満足できなければ交換する意味はない。格安のアジアンタイヤは購入してもいいのか、というテーマについてタイヤのスペシャリストである斎藤聡氏が自らの経験値をもとに考察する。
文:斎藤聡/写真:TOYOTA、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】安全に直結するので先延ばし厳禁!! タイヤ交換時期は見た目、走行距離&使用期間、走行フィールをトータルチェックして判断


性能面は充分でも信頼性が未知数

「激安アジアンタイヤ」ってどうなの? というのは、タイヤに興味のある人にとっては、気になる話題だと思います。

 何しろタイヤによっては3Lクラスのスポーツカーが履くようなタイヤサイズが1本1万円前後で買えたりするのですから、この価格の安さにはなかなかの破壊力があります。

スープラクラスだと4本新品タイヤに交換すると20万円程度の出費を覚悟しなければいけないが、アジアンタイヤなら4万円程度のものもあり、魅力的な価格だ

 結論から言います。

 タイヤの記事を書いて、インプレッションを紹介するのを仕事としている立場から言わせてもらうと、激安アジアンタイヤはお薦めしません。

 最大の理由は広義での信頼性の不足にあります。数万km走っても、タイヤにトラブルは起こらないのか。耐摩耗性はいいのか。摩耗時のウエットグリップは。経年劣化の具合は。といったことが確認できないからです。

 もしかしたらタイヤの製造・開発に投資をして、いいタイヤを作っているメーカーがあるかもしれません。

激安のアジアンタイヤは、かつては小さなクラスがメインだったが、現在ではラインナップを拡大し、アルファードクラスにも対応する充実ぶりを見せている

 そのタイヤを試乗したインプレッションはとることができますし、良し悪しの判断もある程度着けることができると思います。

 しかし耐久性、信頼性、もっというと1万本、あるいは10万本の単位の中にどのくらいの不良品が混じっている可能性があるのかは、私には確認することができないからです。

日欧米の自動車メーカーのOEMとして採用されているか

 それは既存の大手タイヤメーカーでも同じことだろうと思われるかもしれません。けれども、大手タイヤメーカーには高い信頼性があるのです。それは何なのか。

 アジアンタイヤメーカーには厳しい意見かもしれませんが、判断基準はひとつ。欧州および北米、日本の自動車メーカーの認証を取得してOEM供給をしているかどうか、です。

プリウスのタイヤはブリヂストン(2種類)、ダンロップ、ヨコハマ、トーヨーの4メーカー5銘柄のタイヤがOEM供給されている

「私は何本もこのタイヤを使っているがトラブルは今までに一度もありません」、という声は一見するととても説得力があるように聞こえますが、そもそもそんなにトラブルのあるタイヤに当たる確率が高かったら、製品として成立しません。

 世界が認める一流自動車メーカーの認証を取得するということは、それまでに数十万kmのテストを行い、あるいは100項目以上の性能要件や安全基準をクリアしているわけです。

 しかもOEM装着されれば、装着したタイヤは仕向け地に数万台、数十万台ぶんが販売され、それぞれに数万km走るわけです。そのすべてに対して許容範囲と自動車メーカーが認める性能、品質が確保できているわけです。

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