三菱ミラージュ
ビッグマイチェン:2015年12月、2020年4月
現行ミラージュは2012年から日本で販売を開始。三菱のビッグネームのミラージュが12年ぶりに復活して話題になった。
現行ミラージュはタイで生産したモデルを日本に輸入する形で販売。ミラージュのデビュー当時は燃費と価格が重要視された時代で、そのニーズに合わせ、燃費がいいコンパクトカーで軽自動車よりも安く買える、というのがセールスポイントだった。
その戦略はいい線をついていたが、いかんせん安っぽすぎた。これは同じくタイ生産に切り替えたマーチと同じように、ハイクォリティが当たり前になった日本人を満足させることができずに苦戦。
ミラージュは2015年にビッグマイチェンを敢行。厚みを増したボンネット、グリルを装着してフロントマスクに高級感を与えてイメージ一新を狙ったが大きく奏功せず。
そして2020年4月には、ダイナミックシールドが採用されて二度目の大変貌を遂げた。最初からこの顔でデザインされていたと思わせるほど違和感がない。デビュー時と比べるとクォリティも大幅にアップしている。
デリカD:5、RVR同様にミラージュについても言えることは、三菱は制約が多いなか、既存のモデルを大胆かつ魅力的に変貌させるのがうまい。
あとはそれが販売につながってくれることを願うばかりだ。
マツダ6
ビッグマイチェン:2018年5月(アテンザ時代)
マツダ6は2019年6月にマツダのグローバル戦略に則ってアテンザからマツダ6に車名変更されたが、その前年の2018年にフルモデルチェンジ並みのビッグマイチェンを受けている。
エクステリアデザインはグリルなどの変更というマイチェンの常套手段で、これまで紹介してきた4モデルほどの変貌は遂げていない。
しかしインテリアはインパネ、ドアトリムのデザインも大幅に変更されて一新したのに加えて、シートも新デザインのものが与えられた。同一モデルの内装をここまで変えるのは珍しい。
車体やシャシーについても、2019年のアクセラに採用された車両構造技術の要素を前倒しで採用し、前後サスペンションも新構造のものに変更するなど、マイチェンとは思えないほど手が加えられている。
SKYACTIV-G、SKYACTIV-Dのエンジンはスペックアップ、回転フィールの向上などの進化をして、動力性能面、質感の部分でも大きく進化。
装着するタイヤもブリヂストンと共同開発して一新するなど、走りはマイチェン前とは全く別物に変貌している。
マツダは昔からラインナップ数が少ないこともあり、モデルチェンジサイクルを長めにして1台のクルマを熟成させてきた。
そのスタンスは現在も変わらず年次改良制を採用することで、より細かく手を入れているが、時にビックリするような大掛かりな改良を施してくるから凄い。
惜しむべくは、タイミングで、マツダ6の車名変更にこのビッグマイチェンができていれば、もっとユーザーに訴求できたことだろう。
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