派生ミニバンはキューブ後継で独立!? 新型ノートは“正統派コンパクト”で今年度中発売へ

 国内市場で10年振りにブランニューモデル「キックス」を投入した日産の新車攻勢はまだまだ続く! e-POWERの追加で大ヒットした屋台骨「ノート」がいよいよ登場間近へ。

 現行型ノートは2012年の発売。人気モデルが約8年もモデルチェンジせず売り続けられるのは極めて異例だ。

 それだけに新型モデルに関しては、「スライドドアを採用した小型ミニバンに一新されるのではないか」、「いや、従来通りの5ドアハッチバックを基本としつつ、スライドドア仕様もラインナップする」など、様々な情報がもたらされていた。

 新型ノートはいったいどのようなモデルになるのか? 遠藤徹氏による取材で、注目の発売時期も含めて、ついにその全容が見えてきた!

文:遠藤徹
写真:NISSAN、ベストカー編集部

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新型ノートは従来同様5ドアハッチで今年度中にも登場濃厚

2012年に発売された現行型ノート。通算4度のマイナーチェンジを行い、2016年の改良ではe-POWERを追加し、一躍ヒット

 次期型ノートは、早ければ2020年秋の10月頃から遅くとも今年度中の登場が濃厚になっている。

 現行モデルはNAガソリン、e-POWERとも特別仕様車の「Vセレクション」中心の生産販売に移行しつつあり、他のカタログモデルは次第にグレードやオプション品目が限定されるようになっている。

 切り替えのため、新型発売の販売店向けアナウンス→現行型生産終了の2~3か月前にはオーダー調整が始まるので、今秋あたりから在庫一掃セールをスタートとなる。

 こうしたことは次期型へのバトンタッチが近いことを意味する。現行モデルが登場したのは2012年8月28日であるから、じつに約8年ぶりの世代交代となる。

日産が5月に発表した「事業構造計画」に関連して公開された動画に映る新型ノートのシルエット。リアの形状からも5ドアハッチバックであることを伺わせる

 次期型はどのようないで立ちでデビューするのか。従来通りの5ドアハッチバックレイアウトの継続、リヤのドアが両側スライド開閉になる、あるいは両方のモデルを設定して2本立てなど、様々な情報が流れているが、「従来通りの5ドアハッチバックのみで世代交代するのが正解といえる」(首都圏日産店営業担当者)が濃厚になっている。

 様々の情報が流れているなかで、つい最近メーカー筋から「基本的には従来通りの5ドアハッチバックのみでの世代交代だから、間違って情報を流さないでほしい」と暗にスライドドア説を否定するような内々の通達があったらしい。

e-POWERはキックスとも異なる改良版にバージョンアップ

6月30日に発売された新型キックス。全車e-POWER搭載で日本上陸となった

 パワーユニットは、3気筒1.2L、同スーパーチャージャー、e-POWERの大幅改良バージョンを搭載する。中心となるe-POWERはキックスやセレナ用とはまた違った味付けを行っている。

 アイドリングやバッテリー充電時のエンジン音の低減、リーズナブルなワンペダル走行、よりトルクフルなモーター制御によって理想的な走りを実現させている。e-POWERは、FF用のみで4WDは一旦廃止して今後のマーケットニーズを見ながら再投入を見極める。

 プラットフォームは新開発でホイールベースを50mm程度延長。ボディサイズを若干拡大しながら、100kg程度を軽量化することで、走行性能の向上と燃費改善を高次元で両立させるクルマづくりを行っている。

注目のスライドドア仕様はキューブ後継モデルへ

ノートの派生車として存在が噂されたスライドドアミニバン。こちらはキューブの後継車となる見込み

 装備面ではセレナ、ルークス、キックスで採用している自動運転支援デバイスの「プロパイロット」の標準装備グレードの設定。自動ブレーキ、アラウンドビューモニターなど最新の利便対策デバイスや安全対応では最新の進化バージョンを設定する。

 これによって現行シリーズ以上に同クラスのコンパクト5ドアハッチバックモデルでヤリス、フィットを凌ぎ、登録車トップセラーへの返り咲きを目指す構えである。

 現行モデルは次第に在庫車が限定され、ボディカラー、オプション選びも限定されつつあるが、条件が合えば、ナビ、ETC、ボディコーティング、ドライブレコーダー付きで35万円以上の大幅値引きがゲットできる状況にある。

 両側スライドドアのコンパクトミニバンは開発中との情報はあるが、遅れて設定…という可能性もある。

 ノートをベースにしながら、ホイールベースを250mm、全長を300mm程度延長し、3列シート6~7人乗り、2列シート5人乗り仕立ての派生モデルとなりそう。

 ノートとは別ブランドでキューブの後継モデルとしての位置づけと思われる。

2003年から2008年まで発売されたキューブキュービック。3列目が狭くヒットしなかったが、シエンタ、フリードの人気を見れば日産の参入も頷ける

 パワーユニットは1.2Lのe-POWER、1.5L・NAガソリンを搭載する。FF、4WD、CVTの組み合わせとなる。

 トヨタ シエンタ、ホンダ フリードの対抗モデルであり、月販8000台以上を目指す戦略モデルに位置づけられるに違いない。日産はこれまで同クラスでは商用車ベースの「NV200バネット」を持っているがこれとは別のコンセプトで仕立てる。

 当然のことながら自動運転支援のプロパイロット、自動開閉スライドドアの標準装備車も設定する。

販売現場の証言「新型は5ドアハッチバックだけになると聞いている」

ヒンジドアの5ドアハッチを踏襲する見込みの新型ノート(予想CG)

【証言1:首都圏日産店営業担当者】

 ノートは現行モデル発売後8年も経過しているので、さすがに商品力が落ち、ライバル車と競合しても勝ちにくい状況になっている。特にヤリスやフィットの2強が新型になり、人気が高いだけに引き離され、売れ行きが余計にダウンしている。

 次期型ノートは、e-POWERの大幅な改良や安全対策強化によって商品力をアップさせているというので期待している。スライドドアモデルが加わるという情報が流れているようだが、これは別のモデルだと予想している。

 とりあえず今秋にも発売になるのは従来通り5ドアハッチバックだけでフルモデルチェンジになると聞いている。

 ただ、シエンタやフリードに対抗できる新型車の投入は期待している。キューブの後継モデルとして新型コンパクトミニバンがいつ発売になるのかというお客さんからの問い合わせは最近多くなっている。

 e-POWERを搭載すれば必ず売れるようになると予想している。

【証言2:首都圏日産プリンス店営業担当者】

 次期型ノートが発売になるのは承知しているが、まだメーカーからの正式な通達はない。最近は情報が届くのが遅いので、問い合わせに対して答えられず、事前のキャンペーンも打てないので困っている。

 現行モデルはヒット作でe-POWERの評価も高いので、キープコンセプトで世代交代すると予想している。

 e-POWERはエンジン始動時の騒音がうるさいのがネックになっていたが、これが大幅に改善されると聞いているので、楽しみにしている。

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